2021年12月16日木曜日

2021年12月16日【今日のミャンマーニュース】米国、ミャンマー軍事政権に圧力をかける追加措置を検討

 米国、ミャンマー軍事政権に圧力をかける追加措置を検討


12月15日、米国のアントニー・ブリンケン国務長官は、軍事クーデターから10カ月後のミャンマーに対し「危機は悪化し続けている」とし、追加措置制裁を検討する必要があると述べた。

マレーシアのクアラルンプール訪問中に、マレーシアのサイフディン・アブドゥッラー外相と共に記者団に語ったブリンケン氏は、制裁検討の目的は、「国(ミャンマー)を民主的な軌道に戻すため、軍事政権に圧力をかけることだ」と語った。

ブリンケン氏は、暴力の終結、囚人の釈放、人道的支援に従事する人々の同国へのアクセスなど、いくつかの具体的な目標を挙げた。

また、「ASEANは、軍事政権が合意し、署名した5つの合意計画があり、その計画を実行する必要がある」と述べた。

マレーシアのサイフディン外相は、ミャンマーの状況は来月のASEAN外相会談の重要な議題であり、より詳細な計画が必要であると述べた。また、具体的な内容をいつどのように達成するかを話し合うことが、重要な概要になると述べた。

彼は、バングラデシュとマレーシアで受け入れられているロヒンギャ難民の数など、ミャンマーの近隣諸国への影響を強調し、対策に応じる必要性を表明した。

ブリンケン氏のマレーシア訪問には、イスマイル・サブリ首相との会談や、マレーシアのエネルギー改革に関して話し合われるエネルギー部門の代表者との会談、マレーシア若手東南アジアリーダーシップ・イニシアティブ関係者とのイベントも含まれる。

(2021年12月15日付け VOA記事より要約)

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2021年12月13日月曜日

2021年12月13日【今日のミャンマーニュース】メタ 軍事政権関連企業をプラットフォームから排除へ(他1件)

 メタ 軍事政権関連企業を全プラットフォームから排除へ

フェイスブックの親会社であるメタは、128日水曜日に、軍事政権が支援する企業に属するすべてのページとアカウントを停止することを発表した。

軍事政権は、ビール、タバコ、交通機関、織物、観光や銀行など多様な業界へ影響力を伸ばしており、ビジネス権益の拡大をねらっている。

活動家や人権団体らは、アウンサンスーチー氏を追放し、反対意見への血生臭い弾圧を始めた2月のクーデター以前にも、軍部が弾圧や暴力に対して資金の援助を行っていたと述べる。

2月下旬に、フェイスブックは軍政権の反体制派への危険な武力行使を理由として、軍関連の会社がプラットフォーム上に広告を掲載することを禁止していた。

報道官は7日火曜日の“軍政権の支配下にある企業のあらゆるページ、グループやアカウント” は削除されるという発言に引き続き、8日水曜日に全てのページが実際に停止されたことを認めた。

この決定は“ミャンマー軍の止まない人権侵害や武力行使に対して資金を供給する直接的な役割にある企業の存在を裏付ける国際社会の証拠”に基づくものであると、ミャンマー軍の正式名を使用しつつ発表した。

メタは、2019年に発表されたミャンマー軍の経済権益に関する事実調査の国連報告書を基にしている模様だ。

その報告書に含まれている企業のページが水曜日時点でアクセス不可能になっている。

ミンアウンフライン国軍総司令官の娘が経営していると思われる製造会社のページもまた禁止されている。

ミャンマーにおいて最も人気の高いフェイスブックは、特にムスリム教徒のロヒンギャに関する悪意ある投稿への不十分な対応についてこき下ろされている。

126日月曜日にロヒンギャ難民らはフェイスブックを告訴し、1500億ドルの支払いを求めた。プラットフォーム上でのヘイトスピーチを止めることに失敗し、弱い立場に置かれているロヒンギャへの武力行使を加速させたとの主張だ。

カリフォルニア裁判所に提出された告訴状には、フェイスブックのアルゴリズムが間違った情報や過激な論調を促し、実際の暴力を招いたと記載されている。

フェイスブックは、欧米で選挙やコロナに関する偽の情報を取り除くように圧力を受け続けており、AFPなど複数のメディアと協定を結んでいる。これらの意図は、オンライン上の投稿を確認し、真実ではないものを取り除くことにある。

20211209日付け Mizzima記事より要約) 


ウズベキスタン ミャンマー軍事政権に紙幣用の紙を供給

127日火曜日夜、紙幣発行のために使用される紙を輸送するウズベキスタン航空の飛行機がヤンゴン国際空港に着陸した。

Irrawaddyが収集した情報によると、航空機は35トンにも上る92個の箱を積んでいるという。

新型コロナウイルスの影響や企業に対する規則によって、現政権は税収入の深刻な減少に直面している。ミャンマー市民らは、公共料金の支払いや宝くじ券の購入の拒否を含め、政権に対して資金を供給することを拒んでいる。また国際機関は、20212月のクーデター以降援助を中止している。

一方で、国中に広がる武装革命勢力や民主派勢力との戦闘によって、軍事政権の支出は次第に上昇している。政権は財政赤字への対処として紙幣の発行を継続している。

今年3月には、ドイツの銀行券製造者であったギーゼッケアンドデブリエントが、平和的な抗議者らへの増え続ける武力行使への対処としてミャンマー紙幣の製造を中止している。

政権管理下のミャンマー中央銀行は、新札の発行を公式に発表していないが、8月には新しい紙幣が出回った。

通貨チャットは軍事政権樹立後に約24%減価しており、世界銀行やミャンマー情勢に詳しいエコノミストはインフレ圧力がさらに加速すると予想している。

20211209日付け Irrawaddy記事より要約)


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2021年12月9日木曜日

2021年12月9日【今日のミャンマーニュース】スーチー氏に禁錮4年の有罪判決(他2件)

スーチー氏に禁錮4年の有罪判決

 

民主化指導者アウンサンスーチー氏に対する裁判で、6日、禁錮4年の判決が言い渡された。

 

1件は505条(扇動罪)で2年の量刑、もう1件は自然災害管理法違反で2年の計4年の有罪判決となった。

 

スーチー氏が率いたNLD政権で大統領を務めたウィンミン氏も同じ罪状で禁錮4年の判決が下された。

 

2021126日付けMizzima記事より要約)

 

 

ミャンマー情勢改善せず、来年には1400万人が人道支援必要に

国連は123日、ミャンマーの児童3分の1に相当する500万人以上が2022年には人道支援が必要な状況となる懸念があると発表した。

国連人道問題調整事務所(OCHA)が新たに発表したデータによると、ミャンマー全人口5400万人の内、1400万人以上が2022年には困窮すると予測された。

2021123日付けMizzima記事より要約)


孤島移送のロヒンギャ68人、本土の親族と再会

ミャンマー国軍による2017年の掃討作戦で、バングラデシュに逃げ出したロヒンギャは100万人にのぼる。

コックスバザール難民キャンプの過密状態を解消するため、バングラデシュ政府はベンガル湾沖の島バシャンチャールへ難民を移送する計画を進行中だ。

現段階では2万人ほどが移送されたが、ハリケーン被害を受けやすいこの島に送り込むことに非難の声は絶えない。

こうした中、バングラデシュ政府は1130日、バシャンチャールへ移送されたロヒンギャ難民68人に本土の難民キャンプに暮らす親族と面会する許可を出した。

難民らは海軍の船でチッタゴンまで運ばれ、そこから2つのバスに分かれ移動し、30日夜に親族と再会した。

難民の一人は「本土の兄弟とはもう会えないとあきらめていたので、自分の名前が面会許可リストに載っているのを見て涙が出た」と述べた。

バングラデシュ防災救援省の幹部は匿名を条件に取材に応じ、「政府は今後、少なくともひと月に2回、こうした面会の機会を設けるつもりだ」と述べた。

2021122日付けMizzima記事より要約)

2021年11月29日月曜日

2021年11月29日【今日のミャンマーニュース】「ミャンマーと中国を結ぶ二つの陸路にて貿易が再開」他

 ミャンマー保健相 日本財団会長と対談

テッカインウィンミャンマー保健相は、14日に保健省の会談室にて、日本財団会長の笹川陽平氏をはじめとする使節団を出迎え、対談を行った。

対談の中では、新型コロナ予防や抑制を目的とする日本財団によるミャンマーへの人道支援、保健省から要請のあった必要な薬品や医療用物資、医療機関建設のための寄付金、日本からミャンマーへ援助されるコロナワクチンや、二国間の関係性向上のための施策などが議題に上がった。

両者は、日本の援助による病院施設の整備や再建の可能性についても議論した。

20211115日付け The Global New Light of Myanamar記事より要約)


カンボジアで発見の武器 ミャンマー向けか

クメールタイムズは、カンボジア副大統領兼内務大臣のサー・ケン氏が、警察当局にバタンバン地方で発見された30丁を超える自動小銃の所有者を捜索するように命令したと報じた。

国家警察の報道官は、30丁のAK47アサルトライフル、3丁のM79小銃と40のマガジンを発見したと述べた。

「我々はいくつかのシナリオを想定している。第一に、これらの武器弾薬は混乱に陥るミャンマーへ密輸売買される武器の一部であること。第二に、可能性はかなり低いが、これらの武器は当該地域の暴動のために集められたものであること。第三に、これらの武器が武装強盗集団のものであるケース。これらの中で、我々は最初のケースが最も可能性が高いと思っている。」と同氏は述べた。

20211115日付け Mizzima記事より要約)


ミャンマー軍事政権 正当性アピールのため外交強化

ミンアウンフライン国軍総司令官は中国、日本やタイなどから高級使節を次々と受入れ、多忙を極めている。

中国外務省アジア情勢特別大使の孫国祥氏は、クーデター後二度目となる国軍長官との面会を行った。

中国外務省の汪文斌報道官は、報道会見にて、同特別大使は国軍役員らとミャンマーの政治的状況やコロナに対する二国間の協働について協議したと述べた。

今年8月の訪問では、同氏が「我々中国は国際社会と協働し、ミャンマーにおける社会情勢の安定と早い段階での民主的改革の再開に向けて建設的な役割を果たす」という中国の姿勢を表明したが、今回の訪問でもそのスタンスは変わらないようだ。

中国政府からのメッセージは「北京(中国政府)はアウンサンスーチー氏を諦めない」という極めて明瞭なもので、クーデター前のNLDと国軍が共存していた状態への回帰を求めている。

8月の訪問では、特別大使は国軍総司令官のNLDに対する敵意の強さに驚かされたという。また、中国政府の役人は軍事政権のスーチー氏に対する憎悪に面食らったようだ。

しかし、中国はまだミャンマーとの交渉の余地が残されており、スーチー氏を諦める気はないようである。

20211116日付け Irrawaddy記事より要約)


日本財団会長の笹川氏 ミャンマーでNLDのメンバーと会合

日本財団会長笹川陽平は、アウンサンスーチー氏が所属するNLDの複数メンバーと会談を行ったことを明かした。

笹川氏は共同ニュースのインタビューにて、ミャンマーへの私的訪問の際にNLDの極めて重要な人物と会談を行ったと述べた。会談を行った人物の名前や会談の内容については明らかにしなかった。

今年2月のクーデター後にスーチー氏やNLD重役らを拘留した国軍がNLDのメンバーへの面会を許可するケースはまれである。

しかし、追放されたNLDの重役は、地元メディアに、NLDを代表する人物に面会したことは信じがたいと述べている。

Voice of America Burmeseのラジオやオンラインニュースによると、笹川氏は同党のメンバーと接触はしなかったという。

過去に何度もミャンマーを訪問している笹川氏は、ミンアウンフライン国軍長官と会談を実施したが、スーチー氏の開放を求めたかどうかについての言及は避けた。

ミャンマー経済はクーデター後の政治的動乱と新型コロナウイルスのパンデミックによる二重苦を強いられており、笹川氏は日本財団やミャンマー赤十字社を通じて100万回分のワクチンを寄付することを表明している。

20211119日付け Kyodo News記事より要約)


ミャンマーと中国を結ぶ二つの陸路にて貿易が再開

 

新型コロナウイルス拡大による約7カ月の物流制限が緩和され、ミャンマーと中国を結ぶ二つの陸路往来が再開した。

五つの輸送コンテナが、ミャンマー北部都市ムセから11キロメートルほどのKyin San Kyawtゲートにて交換された。

ムセ米小売りセンター副代表は、今年4月に国境が閉鎖されてから推計8万もの米袋が国境付近で滞留していたと述べた。

「これらすべての袋を輸送するには、1か月はかかるだろう」と同氏は述べた。

中国は、来週にはより多くの輸送トラックが国境を通過するであろうと表明している。

ヤンゴンの中国大使館によると、シャン州のChinshwehawゲートでも同様に往来が再開したという。

中国大使館はFacebookにてトラックの写真と共に「中国とミャンマー間の陸路交易ができる限り早く通常に戻るようにする」と投稿した。

国境の封鎖はミャンマーの農業輸出セクターにとって数百万ドルの収入損失になった。

ミャンマー経済は、今年2月の軍事クーデター発生から国中に広がる抗議や暴力、国際社会からの制裁を受けて大きなダメージを受けていた。

ミャンマーは、主に海産物や果物、コメなどを陸路を通じて中国に輸出し、電子製品や医療品、建設資材などを輸入してきた。

貿易の分断はミャンマーの国境付近に暮らす住民の生活コストを押し上げてきた。

「中国からの食料や衣料品は価格が高くなっている」とムセ地区の女性は話す。

「物価の上昇に応じて、私たちの所得が上昇しているわけではないので、厳しさが増している。」

20211128日付け Mizzima記事より要約)


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2021年11月24日水曜日

2021年11月24日【今日のミャンマーニュース】「スーチー氏、選挙違反で訴追」他

 スーチー氏、選挙違反で訴追


国営紙Global New Light of Myanmar1116日、2020年の総選挙で不正を行ったとしてアウンサンスーチー氏が訴追されたと報じた。

裁判の日程など詳細については報じられなかった。

スーチー氏は、2月に国軍が全権を掌握した後に拘束され、無線機の違法輸入、汚職、扇動罪など複数の罪に問われている。


同紙によると、大統領を務めたウィンミン氏を含む15人も同じ嫌疑をかけられている。

ミンアウンフライン国軍総司令官は20238月までに非常事態宣言を解除し、総選挙を実施すると表明している。

20211119日付けIrrawaddy記事より要約)

禁錮11年のアメリカ人ジャーナリスト、帰国

禁錮11年の判決を受けたアメリカ人ジャーナリストのダニー・フェンスター氏が16日、ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港に到着した。

フェンスター氏は1112日、扇動罪、出入国管理法違反、非合法組織と関わった罪で有罪判決を受け、別の裁判も控えていたが、3日後の15日に釈放され、16日には祖国に帰国した。

国軍によると、同氏は「人道的配慮」で赦免された。

今回の釈放劇直前の11月上旬、アメリカの国連大使を務めたビル・リチャードソン氏が「個人的に」ミャンマーを訪れ、ミンアウンフライン国軍総司令官と直接面会している。

リチャードソン氏は「アメリカ政府からフェンスター氏の話題を出すことは依頼されていない」と米政府による解放の働きかけについては否定した。

フェンスター氏は空港で家族と再会した直後、「今も拘束されているジャーナリストやミャンマー市民が大勢いる。ミャンマーで起きている現実に目を向けよう」とメディアに訴えた。

20211116日付けMizzima記事より要約)

 

キリンビール 12月までにミャンマー国内の合弁解消へ

 

日本の大手飲料メーカーキリンは、来月までにミャンマー国軍と繋がりのあるミャンマーブルワリーとの合弁解消を予定している。

 

ミャンマーブルワリーは、今年の第三期における営業利益が50%ほど急減している。急激な売上減少は、国軍へ反対する勢力が国軍首脳陣らの金銭的な生命線を断つために起こしたボイコットによるものだ。同社のミャンマービールのような製品はボイコットにより国内の店の棚から姿を消している。

 

キリンは第三期に関する報告会見で「我々はできる限り早く合弁関係を解消しなければならないと認識している。法的手段も含めて今年末までに何らかの措置を講じる」と述べた。

 

キリンはミャンマーブルワリー社株式の51%を保有しており、残りをミャンマー国軍が支配下に置くミャンマーエコノミックホールディングス社(MEHL)が保有する。

 

キリンは同報告にて、ミャンマーのビール市場はコロナウイルス感染拡大を受けた販売量の低下や政治的な混乱、サプライチェーンの混乱などの要因によって縮小していることを示した。前年同時期比で販売量は30%減少しており、営業利益は49.4%低下した。これらの原因について同社は「販売量の低迷と原材料の高騰やその他の諸要因によるもの」であると説明した。さらに、海外市場における成長では、日本国内やミャンマーの低迷を埋め合わせることができないとも述べた。

 

同社は今年21日のクーデター後に、同社の基準や人権規約に反する行為として国軍の行動に重大な懸念を表明しており、MEHLとのジョイントベンチャーを終了させることを発表していた。

 

しかし、その10か月後に同社はMEHLとのパートナーシップ解消に関する協議は進行中であると述べるにとどめていた。

 

人権団体のジャスティスフォーミャンマー(JFM)は、キリンの財務報告が、ミャンマー国内の消費者による国軍と繋がりのある製品に対しての大規模なボイコットを明確に示すものであるとしている。ボイコットによって国軍の首脳陣らの懐に入る資金の流れに影響を与えることになる。

 

さらに、JFMはキリンに対して、ミャンマーブルワリーの操業とMEHLとの合弁を即刻停止し、操業停止をどのように行うか透明性を確保するよう要請していた。

 

キリンは、ミャンマー西部でロヒンギャに対する大量虐殺のさなか、ミャンマー国軍とのパートナーシップについて国際的な批判を浴びていた。2020年には、キリンはデトロイトトーマツと契約を結び、MEHLの財務・ガバナンスについて独自のレビューを実施しようとした。しかしながら、情報へのアクセスが拒否されたこともあり、結論の出ないまま調査は終了していた。

 

キリンは昨年11月に国軍保有の会社への配当支払いを停止していた。

今週の会見においても「ミャンマーブルワリーからの配当は当分停止する」と表明している。

 

同社のミャンマーにおける操業では、2019年に11500万米ドルの利益を記録している。

 

20211112日付け Irrawaddy記事より要約)

 

ミャンマー国軍総司令官、笹川陽平日本特別大使、日本財団森祐次氏と対談

 

ミャンマー国軍総司令官のミンアウンフライン氏は、1113日にネピドーの国軍歓迎館にて、ミャンマーにおける平和的解決のための日本国特別大使である笹川陽平氏を出迎えた。

 

双方は二国間の友好関係の向上、ミャンマー国内の政治情勢、人々の平和のための政府並びに国軍による平和的プロセスの実施や日本国の支援について意見の交換を行った。

 

会談には、国家行政評議会のイェウィンウーと日本財団理事の森祐次氏も同席した。

 

 

20211113日付け The Global New Light of Myanamar記事より要約)

 

日本財団会長、ミャンマー入り


日本財団の笹川陽平会長が1112日にミャンマー入りした。国軍が2月に全権を掌握した後に同氏がミャンマーに赴くのは初めて。


笹川氏は、国軍と少数民族武装勢力の紛争解決に向け、長年取り組んできた。今回の訪問でミンアウンフライン国軍総司令官と面会する見通しだ。

20211115日付けMizzima記事より要約)

国連、拘束されている全ジャーナリストの解放求める

ミャンマー国軍が1112日にアメリカ人ジャーナリスト、ダニー・フェンスター氏に禁錮11年を言い渡した件を受け、国連のバチェレ人権高等弁務官は同日、ミャンマーで拘束されている全てのジャーナリストを即時解放するよう求めた。

ニュースサイト「フロンティア・ミャンマー」のフェンスター氏は5月に拘束され、扇動、ビザに関する違反、非合法組織と違法に接触した罪で有罪となった。

扇動とテロリズムに関する別の刑事訴追でも有罪になった場合は、終身刑になる可能性があるとされる。

バチェレ人権高等弁務官は「不当な裁判はミャンマーのジャーナリズムへの抑圧を象徴している。同国で起きている人権侵害の報道に対する弾圧であることは明らか。情報規制や検閲が横行し、過去の軍政時代に逆行してしまった。国民は生きるために必要な情報も得られない」と非難した。

20211114日付けMizzima記事より要約)

 

シノバックワクチン、ミャンマーに到着


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12日、ミャンマーに、中国から無償供与されたシノバック製新型コロナウイルスワクチン100万回分と、ミャンマーが中国から購入した別の100万回分のワクチンが到着した。

オンライン贈呈式が開催され、ミャンマー側からはテットカインウィン保健相(Thet Khaing Win)、中国側からは陳海大使(Chen Hai)が参加した。

両国は、国境付近に医療従事者の配備を強化すること、中国が支援する疾病対策センターや医療従事者の訓練学校を設立することなど、コロナ対策で協力することに合意した。

20211113日付けThe Global New Light of Myanmar記事より要約)

 

中国シノファーム製コロナワクチン ヤンゴン国際空港に到着

 

中国から購入したシノファーム社製ワクチン2400万回分の内、最後となる400万回分のワクチンが116日にヤンゴン国際空港に到着した。

これらのワクチンは必要数に基づき、陸路やミャンマー空軍、ミャンマーエアウェイズの支援を通じて地方へと配送される予定だ。今回到着したワクチンと未使用分によって、今年の12月までにターゲットの50%の接種完了を目指しており、残りの国民に対してもワクチンを手配できるよう努める予定となっている。2021116日時点で、ミャンマー国内の824万人がワクチン接種を完了しており、565万人が一回目の接種を完了している。

 

コロナウイルスの感染を抑制するための手段として、保健省はコロナウイルスワクチン接種を急いでいる。国民はワクチンの接種を推奨されており、一回の接種を終えた人は近くの保健センターにて二回目の接種を受けるよう求められている。

 

また、ヤンゴンの貯蔵施設に保管されているシノファーム製ワクチンは、冷却状態を保ちながらトラックや空軍の航空機によって国内に配送されている。116日には、132695回分のワクチンがマンダレーに配分され、217757回分がヤンゴンに配分された。

ワクチンを受け取った地方当局はできるだけ早く接種に回せるよう手配を急いでいる。

 

2021117日付け The Global New Light of Myanamar記事より要約)

 

ミャンマー 海外観光客受け入れ準備へ

 

窮地に陥っているミャンマーは、最近の国内状況を踏まえて、来年の早い段階で海外観光客を受け入れる準備を進めている。

 

ブルームバーグ(Bloomberg)の報告によると、ミャンマーのホテル・観光相は、来年度の海外観光客受け入れを視野に入れ、手続きの最終局面に入っており、最初の段階では東南アジアからの観光客を対象とすることを10月下旬に明かした。

 

国内での新型コロナウイルス感染者が減少しており、国内旅行の制限が緩和されていることを受け、国外観光客受け入れ手続きが進められている。

 

同大臣は「我々は旅行緩和に向けた必要な手続きを進めており、観光客受け入れ再開の対処を十分に行える。また、2022年の第一四半期においては、タイ、カンボジア、ラオス、ベトナムを対象とする」と述べた。

 

第一段階においては、凡そ30万人の外国人観光客受け入れが見込まれている。現在、国内の約半数のホテルやゲストハウスが営業を中止しているが、9万室が利用可能であるという。

 

ヨーロッパ最古のホテルチェーンであるケンピンスキーは、「現在の状況を鑑みて」国内での操業を停止することを発表している。

 

世界旅行ツーリズム協議会によると、コロナ流行前の2019年には、観光業はミャンマーのGDPの6%を占めていた。

同大臣は、「ポテンシャルは秘めているが、パンデミック前の水準に戻るには数年を要するであろう」と述べている。

 

2021117日付け Mizzima記事より要約)

 

ミャンマー国内の金価格上昇

 

ヤンゴン金アントレプレナー協会(YGEA)によると、ミャンマー国内における金価格が1tical(ミャンマー国内の単位、16.33グラムに相当)当たり180万チャットまで上昇したようだ。現在の国内金価格は、外国為替市場におけるチャットの著しい減価を受けて高い水準を付けている。

 

最近、対ドルの為替レートは1ドルあたり1980チャットへと達し、市場の金価格は182万チャットへ上昇した。

 

1028日には、対ドル為替レートが最安の3000チャットを記録し、金価格も222万チャットまで跳ね上がっていた。しかし、10月末までには対ドルレートと金価格ともに低下した。

 

20211月には、金価格は1316000チャット(128日)~1336000チャット(16日)の範囲で値動きを見せていた。23日に最高値の134万チャットを記録すると、430日にはその記録を塗り替え、1455000チャットの値を付けた。さらに、512日には1709000チャットへと上昇した。6月、7月、8月の金価格は比較的安定していたが、928日には再び最高記録を塗り替えて222万チャットへ値上がりした。

 

世界的な金価格の上昇を受けて、2019年にはすでに金価格は高騰していた。同年1月~2月には100万チャットであったが、95日には130万チャットを付けていた。

 

2021116日付け The Global New Light of Myanamar記事より要約)

 

労組国際組織、多国籍企業にミャンマー業務停止を呼びかけ

労働組合の国際組織インダストリオール・グローバル・ユニオンは、ミャンマー国軍に対する包括的な経済制裁の一環として、同国内で活動する海外企業に対し、即時の業務停止を呼びかけた。

インダストリオールは、エネルギー、鉄鋼、衣料業界など各産業とミャンマーとの取引について協議を重ねてきたほか、9月中旬に開催した第3回世界大会でミャンマー国軍に経済制裁を科す決議を満場一致で採択した。当大会には、世界111の国から434の労組が参加した。

また、ミャンマーの民主回復に支持を表明した上で、同国で起きている人権侵害によって同国との通商は倫理的に不可能であり、企業は従業員の安全を確保できないと訴えた。

2021113日付け2021116日付けMizzima記事より要約)

国軍、放送法改正で実刑判決も

ミャンマー国軍は111日、放送法を改正した。これまでの罰則は罰金だけだったが、違反者には最大5年の実刑判決も下される内容となった。

国軍による人権侵害について報じるメディアを標的とした報道規制をさらに強化する目的との見方が強い。

2021115日付けRadio Free Asia記事より要約)

NLD
、中央作業委員会を設置

国民民主連盟(NLD)は115日、中央作業委員会(Central Working Committee)を設置したことを発表した。

現在、アウンサンスーチー氏を含む中央執行委員会のメンバー14人が拘束されているが、そうした中でもNLDの基本原則を実施していくことを目的とする。

NLD
は、1030日に全国実務者会議(the state and regional officials' meeting)を開催し、承認を得て中央作業委員会を設置した。

現在の中央執行委員会や政変直前に設置された運営委員会のメンバー7人で構成される。

2021116日付けMizzima記事より要約)

 

ASEAN首脳会議、ミャンマー欠席

東南アジア諸国連合(ASEAN)は1028日まで、3日間の日程でオンライン形式の首脳会議を開催した。

ASEAN
は、ASEAN特使とアウンサンスーチー氏ら拘束されている民主派指導者との面会など、ミャンマー情勢の打開を目的とした合意を実現しようとしないミャンマー国軍に対し、ミンアウンフライン国軍総司令官の出席を認めない異例の強硬措置をとった。

ASEAN
はミンアンフライン総司令官以外のミャンマー代表を招待したものの、ミャンマー側はこれを拒否し欠席する事態となった。

ASEAN
が今後もこうした厳しい姿勢を継続するか注目されるが、議長国ブルネイのボルキア国王は「ASEANはいつでもミャンマーと共にある」としつつも「国軍がミャンマー国民に寄り添い、国が平常に戻ることを願っている」と述べた。

マレーシアのサイフディン外相は「5項目の合意が実現されるか注視したい」と述べ、今後もミャンマー国軍の排除が続く可能性を否定しなかった。

20211029日付けMizzima記事より要約)


民主派幹部に禁錮20

ネピドーのDekkhinnathiri裁判所で1029日、国家反逆罪の罪でウィンテイン氏(80歳・アウンサンスーチー氏の民主派政権の幹部)に禁錮20年の判決が下された。

国軍が21日に全権掌握した後、拘束された国民民主連盟(NLD)メンバーにこれほど長期の判決が下されたのは初めて。

ウィンテイン氏はクーデター当日、「民主派政権を転覆させた国軍が主権を手放すつもりは毛頭ない。ミンアウンフライン国軍総司令官の権勢欲の結果だ」と批判し、24日に拘束された。

同氏の家族は今回の判決について「この馬鹿げた判決に驚きはないが、当然、憤りを覚える。国軍は必ず責任を取ることになる」と述べた。

ウィンテイン氏が移送される刑務所の詳細は明らかにされていない。

同氏は軍出身者だが、1988年の結党時からNLDに参加している。1989年から1995年まで投獄された後、1996年には海外のジャーナリストに虚偽情報を伝えた罪で14年間服役し、2010年に釈放された。

20211029日付けIrrawaddy記事より要約)

2021年11月1日月曜日

2021年11月1日【今日のミャンマーニュース】ミャンマー中央銀行 過去8カ月の間に約2億9500万米ドルを売却(他2記事)

 ミャンマー中央銀行 過去8カ月の間に約2億9500万米ドルを売却


ミャンマー中央銀行(CBM)は今年の2月から9月にかけて、29480万米ドルを売却していたことを発表した。

 1018日には5000万ドルを、22日と26日にはそれぞれ3000万ドルを売る為替介入を実施し、過去8カ月で最大となる計11000万ドルの売却記録を打ち立てた。その結果、10月下旬には対ドル為替レートが2000チャットを下回るほどに下落した。

 9月末には、対ドル為替レートは過去最大となる3000チャットを記録したため、CBM6300万ドルを9月に売却した。

 国内通貨を防衛し、為替レートの変動を抑える試みとして、CBMは今年の23日に680万ドル売却の介入を実施し、4月には1200万ドル、5月は2400万ドル、6月は1200万ドル、7月は3900万ドル、8月は2800万ドルの介入をそれぞれ行ってきた。

 CBMは保有している米ドルを公認の民間銀行に売却しているという。

 一連の為替介入政策は、自国通貨の価値を維持するものであり、価格を維持することはCBMの責務でもある。

 最近の政治的混乱や新型コロナウイルスの感染拡大は為替市場に大きな影響を与えていると言える。市場のある担当者は「このような困難な情勢においては、人々はチャットではなくハード通貨(米ドル・日本円・ユーロなど)を保有する傾向が強まる」と述べた。

 対ドルレートは今年1月には1327~1345チャットを記録していたが、2月から下落の一途を辿り、9月には一時最低となる3200チャットをつけ、10月は1830~2430チャットとなった。

2021111日付け The Global New Light of Myanamar記事より要約)


 ミャンマー国軍総司令官がヤンゴンの自動車組み立て工場を視察

ミャンマー国軍のトップで、国家行政評議会議長のミンアウンフライン国軍総司令官は、1031日午後にヤンゴンのマヤンゴン郡区に位置する工場を視察し、「高品質の自動車を国内各地に行き届かせなければならない」と語った。

 工場の管理者らはミンアウンフライン氏に対して、製造の歴史や加工工程、自動車や部品の製造などについて説明を行った。

 ミンアウンフライン氏は、「石油輸送車、水タンカー、ゴミ収集車、消防車などをはじめとする質の高い自動車を多く製造し、それを国軍のためだけではなく、消火活動など地方行政のためにも活用しなければならない。高品質の自動車は地方に行き届くようにすべきだ。また、世界基準を満たすような高品質自動車製造のために研究開発をさらに行うべきである。」と述べた。

 最新機器を用いた自動車の製造過程を視察した同氏が、工場の従業員に対して現金の賞与を与える場面もあった。

 当該工場は2000ガロンや2200ガロンの石油輸送車や消防車、タンカーなどに加えて、ボルトやナットなど自動車製造に欠かせない部品も生産している。

 2021111日付け The Global New Light of Myanamar記事より要約)


自宅待機令が44の郡区で解除へ

 ミャンマー保健省は、国内での新型コロナ感染者数が減少していることを受け、1027日(水)に44地区での自宅待機命令を解除すると発表した。

 自宅待機令の解除は、首都ヤンゴンの20地区とその他の24地区(マンダレー、バゴー、ザガイン、マグウェ、エヤワディ、チン州、モン州)で行われる。

 同省の発表によると、水曜日の国内感染者数は1003人となり、累計感染者数は496901人に上る。

 20211028日付け Mizzima記事より要約)



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2021年10月20日水曜日

2021年10月20日【今日のミャンマーニュース】国軍、スーチー担当弁護士に公判情報の公開を禁じる

国軍、スーチー担当弁護士に公判情報の公開を禁じる


アウンサンスーチー氏やウィンミン氏など、国軍に拘束された民主政府の幹部らを担当するキンマウンゾー弁護士は1013日、本人のFacebookで、メディア、在外公館、海外政府などに公判情報を提供することを禁じられたとする内容を投稿した。

キンマウンゾー氏の行動は、刑事手続きの妨害となり、世情不安を招くため、刑事訴訟法第144条に違反すると判断された。当該措置は「当面(当局から通知があるまで)」継続される。

キンマウンゾー氏は前日の12日、国軍が2月に全権掌握した当日に大統領職にあったウィンミン氏に、体調不良という理由をつけて退陣するよう強要したことを明らかにしていた。

同氏によると、ウィンミン氏は退陣を拒否し、脅迫されたが、意志は揺るがなかった。

弁護士のキーミン氏(Kyee Myint)は「近年(1973年)制定されたメディア法Speech Actは、100年以上前の刑事訴訟法第144条の内容を上書きしている。キンマウンゾー氏に対するかん口令は違法だ」と国軍の措置に抗議した。

国民民主連盟(NLD)のチョーティハ氏(Kyaw Thiha)は「国軍は情報管理を強めて政権を維持しているが、悪法によって国を支配していることを世界に公言しているようなもの」と批判した。

アウンサンスーチー氏は自身の弁護士チームに公判をメディアに公開するよう指示していたが、キンマウンゾー氏以前にも同様の制限を受けた弁護士は複数いる。

20211015日付けRadio Free Asia記事より要約)

国軍・警察の離反者増加

民主派で構成する「国民統一政府(NUG)」のドゥワラシラー大統領が97日、国軍に対して自衛のための戦闘開始宣言して以来、国軍兵士や警察隊員の間に大きな離反の動きが見られる様子だ。

NUG
国防省は、97日から107日のひと月の間に兵士429人、警察官334人から離反の相談を受けたと明らかにした。

兵士や警官を辞め、「不服従運動」に参加した人々で作られるグループ「People's Embrace」が治安当局者の離反について仲介役となっている。

実際に離反した人数については明らかにされていないが、ドゥワラシラー大統領が治安当局の構成員らに離反して民主派に所属するよう呼び掛けたことや、民主派の「国民防衛隊」との決死の攻防により、現在は民主派側で活動する元国軍幹部は「今後、大規模な離反がある」と述べた。

20211015日付けIrrawaddy記事より要約)

2021年10月18日月曜日

2021年10月18日【今日のミャンマーニュース】ミャンマーのLNG発電所が操業停止へ(他1記事)

ミャンマーのLNG発電所が操業停止へ

 

ヤンゴンの中国・香港系LNG(液化天然ガス)発電所が、資金繰り悪化を受け、7月から操業を停止していたことが明らかになった。ミャンマー国内の商業資本は今後多くの停電に悩まされることになりそうだ。

 

軍事政権の電力・エネルギー省によると、操業停止の要因は、世界市場における天然ガス価格の上昇、通貨“チャット”の米ドルに対する減価、国内の電力需要低下、軍事政権の支払い不能であるという。

 

ヤンゴン・タケタ郡区の香港系VPower Co.と中国国営CNTICの合弁会社が操業する発電所(容量400メガワット)は停止しており、ヤンゴン郊外のティラワ経済特区のVPower Co.が運営する発電所(容量350メガワット)は、備蓄燃料の急減を防ぐために50メガワットを発電しているのみである。

 

電力・エネルギー省の関係者によると、「主に財政的な問題である。LNGを米ドルで購入しなければならないが、国内通貨しか持ち合わせておらず、事業継続が不可能である。発電所の操業を停止せざるを得ない」という。

 

地方の電力会社はメディアの取材に対して、「LNGの価格が上がり、チャットが安くなっているので操業停止するほかない。軍事政権はLNGの輸入代金を払いたがらないから、このようになってしまった」と述べた。

 

香港資本の運営会社は、国内での政治的騒乱を受けて、複数の発電所の契約を延長することなく撤退する可能性が高く、このまま操業停止が続くと乾期の電力不足・停電が深刻化する恐れがある。

 

また、VPowerはラカイン州チャウピューとマンダレー管区ミンジャン(双方とも容量200メガワット)の電力プロジェクトから撤退したことを発表した。

 

20211013日付け Irrawaddy記事より要約)

 

インドの軍事会社 対空兵器をミャンマーへ輸出

 

軍事事業の監視を担う活動家団体のJustice for Myanmar(JFM)は、ニューヨークの国際貿易データ会社Panjivaの情報を用いて、インドの軍事会社Bharat Electronics Ltd.(BEL)が、7月に遠隔操作の対空兵器をミャンマーに対して輸出していたことを明らかにした。

 

兵器の運送は、ミャンマーのMega Hill General Trading社を通して行われた。

輸入された対空兵器の総額は60万米ドル(12億チャット)に上るとされ、それらの兵器は試験的に輸入されたようだ。今後さらに大規模な兵器輸入が実行される可能性がある。

 

インド政府は、6月に行われたミャンマーへの武器輸出を禁止する国連総会決議にて、投票を棄権していた。尚、インド政府はBEL51%以上の株式を保有しており、日本生命のインド支部とゴールドマンサックスはそれぞれ同社の25千万米ドル、23500万米ドル分の株式を保有している。

 2021108日付け Irrawaddy記事より要約)



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2021年10月6日水曜日

2021年10月6日【今日のミャンマーニュース】ミャンマー情勢不安:通貨急落(他1記事)

ミャンマー情勢不安:通貨急落


情勢不安からミャンマーの通貨「チャット」の急落が深刻だ。

国軍が全権を掌握した2月以前は1ドル=13001400チャット(約77円~83円)で推移していたのが、9月下旬には1ドル=25002700チャット(約148円~160円)に値下がりしている。

ガソリン価格は2倍強に上昇するなど、市民生活への影響も大きい。

国軍は930日、「ミャンマーにおける現在の経済状況は、新型コロナウイルスなどの外的要因による」とした上で、「輸入燃料の消費削減および電気自動車等の製造運用などにより、責任をもって事態打開を目指す」と発言した。

2021101日付けMizzima記事および2021930日付けIrrawaddy記事より要約)

国軍、武装勢力との停戦発表:国内反応は冷ややか

ミャンマー国軍は927日、国内全ての少数民族武装勢力と停戦すると発表した。

2022
212日に第75回連邦記念日を迎えることと新型コロナウイルス感染防止を理由に、停戦期間は101日から来年の2月末までとされる。

これは双方合意に基づいたものではなく、国軍側が一方的に宣言した形だ。

 

民主派で構成される国民防衛隊(PDF)は停戦対象に含まれず、民主派および武装勢力は、今回の停戦発表について、国軍がPDF根絶に集中するための欺瞞であるとする見方が強い。


1948
年のミャンマー独立以来、国軍と少数民族武装勢力の対立は続いており、これまでに停戦協定を結んだのはわずか10組織に留まる。

今年2月に国軍が全権掌握した後は、一部の少数民族武装勢力と民主派が手を組み、国軍に対して共闘する構図となっている。

2021928日付けRadio Free Asia記事より要約)

2021年9月29日水曜日

2021年9月29日【今日のミャンマーニュース】民主派蜂起、スーチー反応:国民の意思を尊重(他4記事)

民主派蜂起、スーチー反応:国民の意思を尊重


ミャンマー国軍に対し、民主派の国民統一政府(NUGが国民に蜂起を呼び掛けた件をめぐり、現在は国軍に身柄を拘束されている民主派指導者のアウンサンスーチー氏の弁護団は920日、同氏の反応について明らかにした。

スーチー氏は、同氏が蜂起に反対しているとの噂を一蹴し、民意を妨げるようなことはしないと述べたとされる。

2021920日付けRadio Free Asia記事より要約)

ミャンマー市民に反中意識の高まり:中国、パイプライン警備強化へ

ミャンマー国軍が2月に全権を掌握した件をめぐり、中国は一貫して「ミャンマーの内政問題」という立場を表明してきた。

これに対し、ミャンマー市民は中国大使館前で国軍への支援を止めるよう求めるデモを開催したり、中国製品の不買運動を起こす等、中国への抗議意思を示してきた。

こうした中、5月にマンダレーで、中国に天然ガスを供給するパイプラインの関連施設が襲撃される事件が起きた。この際、警備員3人も刺殺された。

このパイプラインは全長800キロにも及び、ラカイン州からマンダレーを経て中国に至るもので、中国の広域経済圏構想「一帯一路」の重要プロジェクトのひとつだ。

SNS上では「ミャンマーで現在起きている事が内政問題なら、国内のパイプラインが爆破されても、それはミャンマーの内政問題だ」といった脅迫的なコメントが数千件も投稿された。


複数の報道によると、中国は920日、国軍に対し、パイプラインを含む中国関連プロジェクトの警備強化を求めたとされる。

2021924日付けIrrawaddy記事より要約)

中国、ミャンマー国軍と反政府武装勢力の双方にワクチン支援

ミャンマーは現在、国内情勢が混迷を極め、新型コロナウイルス対策の感染拡大を抑え込めない状態にある。

中国はこれまでにミャンマー国軍に1300万回分のワクチンを提供しているが、反政府武装勢力にも数千回分のワクチンの他、医療従事者、隔離施設用の資材を提供していることが明らかになった。

コロナの完全封じ込めを目指す中国は、隣接するミャンマーでの状況を警戒していると同時に、同国への影響力を強化する目的があると見られている。

カチン独立軍の広報担当は「中国赤十字の職員がコロナ感染防止のために時々やってくる」と述べた。その他の反政府武装組織、シャン州進歩党やタアン民族解放軍も中国からの支援を受けたとされる。

2021923日付けMizzima記事より要約)

ミャンマー国軍、規制対象の高級材木売却で資金調達めざす

国際NGOの環境調査エージェンシー(EIA)の報告によると、ミャンマー国軍は、諸外国から輸入規制対象となっている高級木材を売却する予定だ。

高級ヨット等に使われる貴重なチーク材を含むおよそ12000トンの販売会が916日と30日の2度にわたって催される。

EIA
は、欧米諸国(カナダ、EU、イギリス、アメリカ)から購入を検討する者、もしくはUSドルを使って購入を検討する者は、購入した時点で各国が科す対ミャンマー経済制裁や木材規制に違反すると警告している。

EU
やイギリスの木材規制では、規制対象の木材が市場に流通しないよう、伐採時点にまで遡って追跡調査することが義務付けられている。

これまでの材木オークションは、国営の「ミャンマー木材公社(Myanmar Timber Enterprise)」が開催しており、利益は国軍のものとなる。


2021919日付けMizzima記事より要約)

電気料金支払いボイコット、国軍損失10億ドル

民主派の国民統一政府(NUG)は914日、国軍が2月に全権を掌握して以来、この7か月間の損失額が10億ドル(約1100億円)に上ると発表した。不服従運動の一環として、国民による電気料金の支払いボイコットが続いていることがその理由だ。


NUG
5月に全世帯に電気料金の支払いを免除する通達を出しており、NUGのティントゥンナイン計画財務投資相によると、ヤンゴンでは98%、マンダレーでは97%、その他の地域でもおよそ80%の市民が電気料金の支払いを拒否しているという。

また、市民で組織された国民防衛隊(PDF)は発電施設を爆破するなどの破壊行動を続けている。

匿名を条件に取材に応じた市民は「最初は単に国軍に対する抗議表明としての爆破だったが、最近は料金を支払うために施設を訪れた民間人が犠牲となる事件が起きている」とし、料金を支払う市民に対する警告の意味合いも帯びてきたと述べた。


一方、発電施設の従業員は「請求書を投函する際、セキュリティーが付くわけでもないので、細心の注意を払う必要がある」と不安を語る。

アナリストは「何らかの事態が起きても、財源がないため、メンテナンスも修理もできない状況となりつつある。施設運営が立ち行かなくなれば、多くの電力を必要とする都市部への打撃は大きい。長期的に見ると、市民への影響も大きい」と懸念を示した。

2021915日付けRadio Free Asia

2021年9月16日木曜日

2021年9月16日【今日のミャンマーニュース】民主派、国軍への蜂起呼び掛け(他5記事)

民主派、国軍への蜂起呼び掛け


国民統一政府(NUG)のドゥワラシラー副大統領は97日、国軍に対する「自衛のための戦い」を宣言し、国民に一斉蜂起を呼び掛けた。

これまで続けてきた平和的な抗議活動では、国軍が権力を民主政府へ戻すことはないと述べ、国民防衛隊(PDF)や少数民族武装勢力に国軍を攻撃するよう促した。

202197日付けRadio Free Asia記事より要約)

国軍、アラカン軍の勢力拡大に警戒

国軍は、イスラム教徒が暮らすラカイン州チャウトー郡区(Kyauktaw)の地元有力者らに対し、反政府武装勢力「アラカン軍(AA)」やその政治組織「アラカン統一連盟(ULA)」を頼りに申し立てや訴え等の相談事をしないよう求めた。


国軍とAA2020年の11月以降は停戦状態だが、3年近くも激しい衝突を繰り返す敵対関係にある。

国軍は今年2月に権力掌握を宣言したが、ラカイン州での実効支配を強化するAAに警戒感を強めている。

地元有力者によると、96日、5つの村の代表が国軍に呼び出され、訴え等がある場合は、AAではなく警察か行政当局に対して行うよう求めた。もし、警察や行政当局の手に負えないようであれば、訴えの内容は国軍まで届けられる、ということだった。

AA
は先月、国外メディアの取材において、ラカイン州における行政や司法統制について法的助言を得ているところで、イスラム教徒が暮らす地域の行政も計画中と述べている。

地元住民らの話では、これまで行政問題は地元の代表が解決してきており、警察は地域の安全や秩序を守る責任は果たしていない。

2021910日付けIrrawaddy記事より要約)

国軍、不動産オーナーに入居者リスト提出を指示

国軍の対テロ中央委員会は国内の集合住宅等のオーナーに対し、国民統一政府(NUG)および国民防衛隊(PDF)関係者に居住を認めている場合、財産を押収すると警告した。

また、家主は地域管理法(Village Administration Law)に基づき、個人情報を記した入居者リストを当局に提出しなければならないとしている。

2021910日付けMizzima記事より要約)

 

香港発電会社、ミャンマー事業撤退へ

香港の発電会社Vパワーは、2019年にミャンマーの発電事業をめぐる国際入札で落札し、同国内で9つの発電所を運営してきた。

今年3月と6月に満期を迎える中、同社はミャンマー事業の契約は延長しないと発表した。

ミャンマーの電力・エネルギー省は、同社との協議を継続中としつつも、具体的な内容については明らかにしていない。

2
月に国軍が全権を掌握した後、今も国内の混乱が収まらず、銀行業務も現金不足などの支障が出ており、電力供給会社への支払いが滞っている。

202193日付けIrrawaddy記事より要約)

ロシアとミャンマー国軍、関係強化

全権を掌握したことでミャンマー国軍は欧米諸国から制裁措置を科され、国際社会から孤立するように見えたが、このところロシアの接近が顕著となっている。

ロシアは8月下旬、ミャンマー国軍に対空ミサイルシステムの供与を発表しており、政治アナリストはロシアが東南アジア地域に対する影響および武器輸出市場の拡大を狙っていると指摘する。

6
月の国連総会でミャンマーへの武器流入防止を求める決議が賛成多数で採択されたが、ロシアや中国を含む36か国は棄権している。

2021830日付けRadio Free Asia

東方経済フォーラムにミャンマー出席

9
2日から4日にロシアのウラジオストクで行われる東方経済フォーラムにミャンマーが出席することが報じられた。

ウィンシェイン計画・財務相が外交代表団を率いる予定だ。

ミャンマーはロシアとのビジネスや経済協力の強化を図る見通しだ。

202192日付けMizzima記事より要約)

2021年8月26日木曜日

2021年8月26日【今日のミャンマーニュース】ジャーナリス弾圧続く(他4記事)

ジャーナリスト弾圧続く


国軍系メディア「Myawaddy TV」によると、国軍は21日、地元のジャーナリスト2人を逮捕した。

報道によると、「Frontier Myanmar」のコラムニスト兼「Voice of America radio」のコメンテーターも務めるシトュアウンミント氏(Sithu Aung Myint)とBBC Media Actionと契約関係にあるフリーランスのプロデューサー、テッテッカイン氏(Htet Htet Khine)の2人が815日に拘束された。

シトュアウンミント氏は国軍に批判的な発言をすることで知られ、市民の抗議行動を先導し嘘の情報を拡散した罪で告発された。同氏は終身刑を言い渡される可能性がある。

テッテッカイン氏はシトュアウンミント氏をかくまい、民主派が発足させた「国民統一政府(NUG)」を支援したとされる。BBC Media Actionは声明で「テッテッカイン氏の拘束を憂慮しており、今後の動向を注視している」と述べた。

二人とも拘束された後に弁護士と接見できていないが、テッテッカイン氏の法的顧問を務めるキンマウンミン氏(Khin Maun Mying)によると、二人は国軍施設から警察の留置所を経由し、インセイン刑務所(ヤンゴン)へ移送される予定だ。

キンマウンミン氏は「インセイン刑務所では面会できることを期待する」と述べた。

2
月に全権を掌握して以来、国軍はこれまでにジャーナリストやメディア関係者95人を拘束している。

2021823日付けMizzima記事およびIrrawaddy記事より要約)

中国、ミャンマー国軍を「政府」と認める動き

中国のChen Haiミャンマー大使とミャンマー国軍暫定政府の外相担当ワナマウンルイン氏はテレビ会議を通じ、中国がミャンマー国内で予定する21の複数プロジェクトに600万ドル(約66000万円)の資金援助を行うことで合意した。

この会議においてChen Hai大使はワナマウンルイン氏を「外相」と呼び、公式な外務大臣として応対した。

8
月以前、中国はミャンマー国軍を「政府」と明言することを避けていたが、国軍が「暫定政府」を発足させた81日から一週間後の8日には、国軍を「政府」と呼ぶようになった。

中国は6月の第1週にChen Hai大使をミャンマーへ派遣し、ミンアウンフライン国軍総司令官との面会を果たした。国軍が2月に全権を掌握してから、外国の大使が同司令官と面会したのは初めて。こうした機会に、中国はミャンマー国軍が長期統治できると判断したとみる専門家もいる。


2021811日付けIrrawaddy記事より要約)


難民収容の孤島から逃亡の船転覆

8
13日夜から14日未明にかけ、ミャンマー人難民を収容するバングラデシュの孤島バシャンチャールから逃亡を試みた船が強風で転覆した。

15
日現在も捜査活動が行われているが、少なくとも26人が依然として行方不明のままだ。

当時、島から南東10キロあたりで漁をしていた地元住民が、海に投げ出された難民12人を救助した。

バングラデシュ本土のコックスバザール難民キャンプはすでに過密状態で、それを解消するために沖合の島に新たな収容施設が設けられた。現在は19000人の難民が本土から移送されているが、現地は当初からサイクロン被害が懸念されていたほか、暮らすための設備も十分ではない環境だ。

それでも難民たちはこの地を離れることは許されていないため、警備が比較的薄いジャングルの水路を発ち、沿岸警備当局の巡回ルートを避けて、コックスバザールの難民キャンプへの逃亡を試みたとされる。

生存者によると、10世帯ほどが船に乗っており、大人一人あたり83ドル(約9000円)の密航料を支払っている。

2021815日付けRadio Free Asia記事より要約)



旧軍政トップ、タンシュエ氏入院

8
11日、民政移管前の軍事政権トップだったタンシュエ氏(88)の入院が報じられた。

匿名を条件に、ネピドーThaik Chaung軍事病院の職員は、タンシュエ氏が厳重な警備のもと、特別入院室にいることを認めた。

ミャンマーでも新型コロナウイルスの感染拡大が深刻で、同氏は妻とともに感染した可能性がある。

2021812日付けMizzima記事より要約)



8888
民主化運動から33年、刑務所で収容者が抗議スローガン

1988
88日、当時の軍事独裁に反対する民主化運動が起きた。それから33年を迎えた今月8日、マンダレーのオボ地区刑務所で、収容者たちが独裁政権に抗議するスローガンを一斉に叫ぶ事態となった。

この第3監房には、2月に全権掌握した国軍に反対する運動「春の革命」に参加した市民およそ700人も収容されていた。

今回の反抗的行動を先導したとされるリーダー格の者たちは殴打の罰を受けたとされる。

また、関係当局によると、いわゆる「8888」民主化運動に関与した容疑で拘束されてきた政治犯38人がマンダレー中央刑務所の移送され、そこの独房で2週間収監される。


2021813日付けMizzima記事より要約)