2018年1月26日金曜日

今日のミャンマーニュースを更新しました「ミャンマー国軍、ロシアから戦闘機6機購入に合意」「マンダレー大学の学生、教育予算増大を求めて抗議運動」「国連、避難民のミャンマー帰還計画再考を求める」

★ミャンマー国軍、ロシアから戦闘機6機購入に合意

ロシアの通信社によると、ミャンマーはロシアからジェット戦闘機6機を購入することに合意した。

ロシア防衛大臣は訪ミャンマー中の1月20日、首都ネピドーでミンアウンフライン国軍最高司令官と会談をした。

ミンアウンフライン国軍最高司令官のフェイスブックによると、ロシア防衛大臣は両国が抱える問題に協力して立ち向かえば解決することができる、ロシアはミャンマーとの軍事協力を高めていきたいと語ったという。

戦闘機の値段やミャンマーへの配備時期は伏せられている。

(Irrawaddy、MizzimaよりJMSA抜粋・翻訳)


★マンダレー大学の学生、教育予算増大を求めて抗議運動

国家の教育関係予算の増加を求め、マンダレーのヤダナボン大学学生連盟が率いる抗議運動が市内で広がっている。

当抗議運動のきっかけは、1月16日の国会で防衛省が防衛予算増加を求めたことだ。ミャンマー国家予算に占める防衛費の割合は、教育費と保健関連費を合わせた費用より多い。


抗議運動の中心となっている学生連盟長は「教育費は2015年からわずかしか増加していない。防衛予算より低いのはなぜか?また、大学には学生寮がなく、遠方から来る学生は苦労している」と述べ、教育費の増加と寮の設置、教育資材の購入支援を求めている。

ヤダナボン大学とマンダレー大学の教員連盟は「ラカイン州問題など国家が治安問題で困難な状況のなかで抗議運動を起こすべきでない」と非難しているが、学生を非難するのではなく学生と当局が平和的に対話すべきだとする教員連盟もある。

学生連盟長は「連邦レベルの役人と教育予算について話し合いをするまでは、大学の敷地内に留まって抗議運動をする。政府や当局が私たちを逮捕する事態が起きた場合には、平和的に対応する」と述べた。

(IrrawaddyよりJMSA抜粋・翻訳)


★国連、避難民のミャンマー帰還計画再考を求める

国連の難民関連組織と関係団体らは1月24日、イスラム教徒避難民のミャンマー帰還計画を再考するよう求めた。帰還が(本人の意思に反して)強制的に執行される恐れがあり、かつ避難民支援機関がミャンマーで彼らの安全を保証できないことをその理由としてあげている。

バングラデシュ政府とミャンマー政府が合意した避難民のミャンマー帰還は1月23日に予定されていたが、バングラデシュは準備不足を理由に帰還の執行を延期した。

同じ23日にバングラデシュ治安部隊は、政府間で合意した帰還計画への抗議運動を扇動したとして難民キャンプでイスラム教徒避難民のリーダーを含むイスラム教徒避難民3名を拘束したと発表した。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のフィリッポ・グランディ事務局長は、ラカイン州のイスラム教徒に市民権が与えられていない点に触れ「避難民の帰還は持続的で正しい方法で行うべきだ」と述べた。

ミャンマーは、バングラデシュの帰還準備不足を非難している。

(Mizzima、IrrawaddyよりJMSA抜粋・翻訳)

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2018年1月20日土曜日

ミャンマーニュース!「ミャンマー軍、イスラム教徒10人の殺害を認める」「ミャンマー警察、ラカイン州で仏教徒に発砲、7人が死亡」「カチン州の村、中国企業の土地利用を拒否」「バングラデシュからミャンマーへの帰還開始へ」

★ミャンマー軍、イスラム教徒10人の殺害を認める

ミャンマー軍が西部ラカイン州マウンドー郡区インディン村でイスラム教徒10人を殺害したと認めたことをうけ、アウンサンスーチー国家顧問は「国軍が自らの行いに責任を持ち始めたことに励まされる」と述べると同時に、罪を犯した人へ速やかな対処を行うと述べた。

アウンサンスーチー国家顧問は、1月12日に行われた河野太郎外相との共同記者会見で「インディン村での殺害事件をミャンマー軍が調査し、責任の所在を明らかにしたのは重要な一歩だ。ついにミャンマーは自らの法律に基づき責任をとる国家となった」と語った。

国軍はこれまで、ラカイン州問題について、治安部隊は一切罪を犯していないという立場を取り続けていた。

ミャンマーを訪問していた河野外相は、ラカイン州の発展のためには、ラカイン州の人々が直面する問題の根幹を解決することが何よりも重要だ」と述べた。

世界各地の人権問題について調査し、国際機関の諮問機関であるNGO国際法律家委員会は、報告書「ミャンマーでの広範な人権侵害について正義を獲得するために」を1月17日に発表。国軍が何十年にわたりあらゆる分野で犯してきた広範な人権侵害について、ミャンマー政府は免責せず具体的な行動をとるべきだと主張している。

(DVB、Irrawaddy、MizzimaよりJMSA抜粋・翻訳)

★ミャンマー警察、ラカイン州で仏教徒に発砲、7人が死亡

ミャンマー警察は1月17日、ラカイン州の役所でラカイン王記念式典中止の反対活動をしていたラカイン族仏教徒らに発砲し、7人が死亡、12人が負傷したと発表した。

1月16日、ラカイン地域に君臨したアラカン王国が滅亡後233年の式典が執り行われる予定で、旧王都ミャウーに仏教徒5000人が集まっていた。しかし当局が「平和な集会・平和なデモ行進に関する法律」を理由に式典を禁止したため、人々は街にでてデモ行進をしていた。

アウンサンスーチー国家顧問は1月18日、同衝突で死亡、負傷した人民と警察に深い哀悼の意を表明し、法を犯した者への対応と法に則った地域の安定を目指していくと述べた。

「なお、この式典前日の1月15日にラカイン州ヤテーダウン郡で、ラカインの現状に関して、州の独立志向を含めたスピーチを行った人民院議員でアラカン国民政党(ANP)前党首エイマウン博士は、中止された式典に参加予定だった。彼は1月15日のスピーチ後、国家安全を乱す人々とのつながりがあるとして警察に逮捕されている。

(Mizzima、Global New Light of Myanmar、Eleven Myanmar、チューモンよりJMSA抜粋・翻訳)


★カチン州の村、中国企業の土地利用を拒否

ミャンマー北部カチン州のミッチーナ郡区ターロンジー村の村人らは、村から半径5キロメートル以内の土地を中国企業に売却、賃借しないという決定をした。

ターロンジー村では中国企業が既に何千エイカーの土地、森、イラワジ川沿いの牧草地を取得し、バナナをプランテーション栽培している。

同村の長老の一人は「私たちは村から5キロ以内の土地は村所有の土地にすると決めた。土地接収問題の解決のために団体を組織していく。この決定は6地区、3村と村の長老や僧侶から支持されている。ユワティッ村では空地や牧草地がなくなった。村人間では土地問題も起こっている。当局が問題を解決しないので、私たちは政府に反対意見を出すに至り、その準備をしている」と述べた。

(Eleven MyanmarよりJMSA抜粋・翻訳)

★バングラデシュからミャンマーへの帰還開始へ

ミャンマーとバングラデシュが2017年11月23日に交わした同意に基づき、ラカイン州からバングラデシュに避難しているミャンマー居住者の帰還が2018年1月23日に開始される。

ミャンマー外務省によると、最初に帰還するのは1200人強の避難民。ミャンマー側で2カ所の帰還キャンプ、バングラデシュ側には5カ所のキャンプが設けられる。

両国政府の代表者から成る作業部会が同帰還プロセスを進めており、既にイスラム教徒750人、ヒンドゥー教徒508人の帰還申請と検討が完了している。

(Global New Light of Myanmar、IrrawaddyよりJMSA抜粋・翻訳)

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2018年1月13日土曜日

ミャンマーニュース!「最低賃金1日4800チャットと公式発表」「ミャンマー大統領、独立記念日に憲法改正を確約」

★最低賃金1日4800チャットと公式発表★ 

2018年1月2日、最低賃金国家委員会は最低賃金を1日4800チャット(約400円)、時給換算で600チャット(約50円)とすることを公式発表した。2015年に設定された最低賃金から33%の値上げとなる。

新しい最低賃金は、10人以上の労働者を雇う全企業に適用される。

また訓練期間中の給与は最高で最低賃金の50%、3カ月の試用期間中は75%が支払われることになる。

これまでミャンマーの労働賃金は周辺国のタイ、カンボジア、ベトナムと比べて低く設定されており、投資を呼び込んできた。小規模企業や安価な季節労働者を雇用してきた雇用主からは強い反発が予想されている。

(Mizzima、Global New Light of MyanmarよりJMSA抜粋・翻訳)


★ミャンマー大統領、独立記念日に憲法改正を確約★ 

ミャンマーのティンチョウ大統領は70年目の独立記念日の演説で、国家の民主化を進展させる憲法起草の決意を繰り返し述べた。

大統領は1月4日の同演説で「現政権の究極の目標は軍事政権が起草した2008年憲法の改正だ。政治的対話に基づいた新しい民主的連邦国家をつくるためには、適切な憲法の採択が必要であり、全ての者が力を合わせなければならない」と述べた。

最大与党の国民民主連盟(NLD)は独立記念日の声明で「NLDは選挙時の約束を揺らがせてはいない。長きに渡る内戦を終わらせ、恒久平和を達成し、憲法改正を行う」ことを表明した。

また、ラカイン州の問題は政権にとって大きな問題であり、国家の尊厳と主権が試されていることを確認し「国連や大国がミャンマーを敵視し制裁を課そうとも、私たちはそれに過剰反応せず、現実や具体的行動により応えていく」と述べた。

(IrrawaddyよりJMSA抜粋・翻訳)

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