2016年9月29日木曜日

ミャンマーのニュース(2016年9月29日)

不動産建設業界 期待と懸念

ミャンマーの不動産建設市場に、海外からの投資を積極的に呼び込む国民民主連盟(NLD)政権の方針について、国内市場関係者の見解が分かれている。

アウンサンスーチー国家顧問の米国訪問時(9月第3週)、オバマ大統領はミャンマーへの経済制裁解除を約束した。これを受け、不動産開発業界の一部関係者からは、期待を示す声があがった。

ミャンマー工学学会のメンバーは、10月初旬にヤンゴンで開催されるミャンマー建築インテリア展示会のための記者会見で、不動産建設市場への投資額が、2015年に82億米ドル(約8223億円)に達し、2020年までに135億米ドル(約1兆3530億円)にまで増大するとした報告書に言及し「市場は急速に拡大している」と期待を述べた。

一方で、マンディン不動産代理店のタンウー社長は「急速な拡大を期待する声もあるが、大方は成り行きを見守っている」と語る。「2015年以降の経済停滞で需要が伸びず、市場は依然として冷え込んでいる。状況は良いとは言えず、海外からの直接投資など当面期待できない」とみている。同社長は、需要も減っていると断言する。 

また、MKT建設のミョーミン社長は「前政権の建設関連方針を廃止するなど、新政府の急激な方針転換は、業界を弱体化させ、海外投資家に(市場の)将来への強い懸念を抱かせるものだ」と語った。

(Irrawaddy よりJMSA 抜粋翻訳)


2017年 保険市場を海外企業へ開放

ミャンマー政府は、厳しい規制で苦戦を強いられている保険業界について、規制緩和とともに、2017年初頭、海外企業に市場を開放することを検討している。政府関係者が本紙に語った。

計画財務省・金融規制局のタンジン局員によると「自由化を加速させ、海外企業に市場を開放すると同時に、国内企業に対する規制を緩和して、同レベルのサービスを提供できるよう競合させる」方針だ。

国民に経済的安全性を提供する保険市場の創出は、前政権下で始まった。2012年に数十年にわたる国営ミャンマ保険の市場独占が終わりを遂げ、2013年には私企業が市場に参入。2015年には海外企業へも開放した。

以後、20社以上が駐在事務所を開設してビジネスチャンスを狙っているが、タンジン局員は「市場は(ミャンマ保険の)独占状態から、商品・サービスに多様性がなく“カスタマーサービス”だけで競合する国内12社の寡占状態に取ってかわっただけだ」と指摘する。

同局員によると、この問題に対処する「自由化へのロードマップ」に基づいて検討が進められており、12月には政府に報告をする。しかし発生期にあるこの市場について取り組むべき課題は多い。

7月発刊の米国商工会議所白書では、商品に関する制約に加え、経験豊富な専門家やITシステムの不足、保険の種類ごとに必要となる現金準備高の基準が設定されていないことなどが指摘されている。

(Myanmar Times よりJMSA抜粋翻訳)

2016年9月27日火曜日

ミャンマーのニュース(2016年9月27日)

21世紀パンロン会議後~「取り決め事項」草稿作成中

和平実現のため9月初めに開催された21世紀パンロン会議をうけ、より実践的な取り組みが始まった。今後、国レベルで実施される政治的対話に向けた「取り決め事項」の草稿が作成されている。

9月16日から19日の3日間で行われた「取り決め事項」草稿作成作業部会は、政府代表3名、停戦合意に署名した武装勢力代表3名、政党代表3名の計9名で構成されている。

作業部会では、対話の目的、定義、権利と義務、リーダーシップ、参加者、対話進行方法や対話内容について議論された。

当作業部会構成員のサイジョウニュン政党代表者は「取り決め事項は民族・地域・話題別に3種類作成される。国レベル対話では主要6分野が協議される予定だが、この6分野が取り決め事項3種のうちどこに含まれるべきかを徹底的に議論している」と述べた。

主要6分野とは政治、安全保障、経済、社会問題、土地、自然資源マネジメント、その他一般的な項目である

完成した草稿は「取り決め事項」を批准する権力をもつ連邦平和対話合同委員会に提出される。同委員会は政治的対話の骨組み修正や、今後の対話を監督する権限をもつ。国レベル対話の結果は提案事項として、2017年2月下旬開催が予定されている連邦平和会議に提出される。

(Myanmar TimesよりJMSA抜粋・翻訳)


新しいミャンマー投資法、発効間近

ミャンマー投資法が国会に提出され、まもなく承認される見通しだ。アウンナインウー投資企業行政長官によると、新しい法律は減免措置に対し政略的できめ細やかなアプローチをとっており、投資手続きが簡略化される。

同氏は「法案はすでに国会に提出されており、次期国会会期中に制定されるだろう」と述べた。次期国会は11月第1週に開かれる予定だ。新しい法律は、ミャンマー国民の投資について定めた「ミャンマー市民投資法」と海外の投資について定めた「海外投資法」をひとつに合わせたものとなる。

新しい法律では、投資家はビジネス分野への投資に必ずしもミャンマー投資委員会許可を求めなくてもよくなる。ただし投資先を同委員会に知らせなくてはならない。

許可が必要な投資は、資本集約的で、環境や社会への影響が大きいもの、ならびに政府が戦略上重要だとする分野のみになる。例えば、主要なインフラプロジェクトへの投資は許可が必要とされる。

また、新法では政府が経済活性化のため必要と認識するビジネスのみ減税措置が適用される。加えて開発が遅れている地域への投資は税が優遇される。

(Irrawady、Myanmar TimesよりJMSA抜粋・翻訳)

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2016年9月23日金曜日

ミャンマーのニュース(2016年9月23日)

輸入業者の需要高により米ドル価格上昇

ビルマチャットの為替レートは、輸入業者の需要が高く米ドル高にで推移している。

9月16日現在、中央銀行の公式為替レートは1ドル1222チャットだが、闇市場では1235チャット。9月第1週の公式レートは1215チャットで、闇市場関係者は「一週間で1ドルに対し20から25チャット上昇している」という。

ミャンマーライスフェデレーション(MRF:ミャンマーのコメ業界団体)のソートゥン副議長は「輸入業者がマーケットで米ドルを必要としていて、国内需要が上昇し、為替レートを押し上げている」と語る。

ミャンマーは、インフラ開発で必要な資材等を輸入しており、ドル需要が高まっている。こうしたなか、輸入業者は公式のプライベートバンク(個人銀行家の銀行)だけでなく、闇市場でもドルを交換しているのが実情だ。

ミャンマー小売業協会のミョーミンアウン副議長は、一部のプライベートバンクが市場操作して為替をつり上げているのではないかとみている。

ミャンマー中央銀行は8月下旬、世界銀行の予測を上回る12.14%のインフレ率を発表した。財界のリーダーは、ミャンマーのインフレが上昇スパイラルに入っており、国内需要を弱めているとの懸念を示している。

(Irrawady よりJMSA抜粋翻訳)


フロン段階的廃止への取り組み

ミャンマーは他国と連携し、オゾン層破壊物質(ODS)の使用削減に取り組む。国連が定めた9月16日の”オゾン層保護の為の国際デー”に開催されたセレモニー(ネピドー)で、資源環境保全省のキンマウンイ事務次官が発表した。

同事務次官によると、国連環境計画(UNEP)の技術的、経済的支援を受け、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC:フロンの一種)類の段階的廃止計画が作成された。この計画は、フロン含有物の使用制限、製造工程におけるHCFCの使用削減、新たなHCFCの輸入制限などを目指しているという。

計画実施に当たっては、HCFCの輸入ライセンス関連の規制変更や輸入割当制度の導入について、最優先で取り組む方針だ。

スピーチのなかでキンマウンイ事務次官は、政府各省、NGO、企業、国民に対し、次世代の為にも国の段階的廃止計画に協力するよう呼びかけた。

ミャンマーは「オゾン層破壊物質に関するモントリオール議定書」のほか、オゾン層破壊物質の使用を規制する多数の国際合意にも参加している。

(Myanmar Times よりJMSA抜粋翻訳)


国レベルの政治対話 1月に開始

今年中の国レベルの政治対話実現への取り組みの一環として、9月17日にヤンゴンの和解合意・平和センター(NPRC)で、政治対話の枠組み(FPD)の見直しが行われた。

連邦政治対話合同委員会(UPDJC)の秘書官は「会合では、国レベルの政治対話の開始にあたり、民族的、地域的、また特化した課題などの議題をどう扱うかについて、集中的に議論した」と述べた。

連邦和平会議が2017年2月に予定されているため、国レベルの対話は、2017年1月に始まる見込みだ。

(Mizzima よりJMSA翻訳)

2016年9月20日火曜日

ミャンマー少数民族ファッションショーのようす











9月21日北海道新聞

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2016年9月19日月曜日

ミャンマーのニュース(2016年9月19日)

新政権「100日計画」の成果発表(3)

電気・エネルギー省
・マンダレー管区とモン州に発電所を新設
・マグウェー管区、チン州、ラカイン州マエイ郡区とチャオピュー経済特区に新たな電線を配置
・カチン州とカヤー州に小規模発電所と電線を設置。域内住民の電力利用を実現
・ヤンゴン管区の電力供給安定と送電ロスを防ぐため、変圧所を改修・新設し新たな電線を設置
・液化天然ガス(LNG)の貯蔵・流通にかかわるDレベル、Eレベル許可証を発行。ガソリンスタンド663カ所が臨時許可証を取得
・地方空港を対象とした航空燃油ビジネスへの外国投資参入を許可。高速バス輸送システムに天然ガス燃料バス60台を導入
国境省
・4951家族が住む洪水危険地域の水路を整備
・災害で損害を受けた道路、橋、建物の建築状況を視察し建築基準を調査
・ラカイン州に住む国内避難民の定住化を実施中
・国境地域から少数民族170名を2回に分けてネピドーへ招待。202名に職業訓練をした後ヤンゴンの6縫製工場へ仕事を斡旋
・織機コース修了者に対し、チン州、カヤー州、カチン州における伝統織物産業市場の創出を模索中
外務省
・海外在住ミャンマー人の保護、ミャンマーへの帰還制限を緩和、ブラックリストに記載された名前を消去、外交官や国際機関で働く国民の移動制限を緩和
・2015年12月エチオピアとの外交を樹立。ミャンマーと外交関係を持つ国は114カ国に
・外国首脳によるミャンマー訪問機会が増加
・アジア・ヨーロッパ会議の議長を2度務める
・ラオスと友好橋経営について合意形成
・12月1日より、シンガポールからのミャンマー入国ビザを不要化


(Global New Light of MyanmarよりJMSA抜粋・翻訳)



来年4月から森林伐採が一部可能に

ミャンマー材木会社のエーチョータウン副所長は、暫定的に禁止されている森林伐採が来年4月から制限付きで可能になると述べた。

同氏によると、この措置により来年度にはチーク1万9000本と広葉樹53万本の伐採が可能となる。

政府は森林減少を防ぐため2016年度に深い森林が広がるラカイン、シャン、カチン州を含む国家全域で森林伐採を禁止した。バゴーのヨマ山脈については10年間の伐採禁止が保持される。

イギリスの環境調査団体によると、ミャンマー国土の約半分を覆っている森林は非常に早いペースで消滅している。
未加工の木材である原木の輸出は2014年にミャンマーの法律で禁止されている。

環境NGO「Ecodey」のウィンミョートゥー所長は、材木生産に関して過去より一層厳しい制限を課すべきであると述べている。

(Myanmar TimesよりJMSA抜粋・翻訳)

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2016年9月16日金曜日

ミャンマーのニュース(2016年9月16日)

YCDC  55の高層ビル 最終確認実施

ヤンゴン都市開発委員会(YCDC)は、55の新しいビルについて最終確認を終え、残り130の建物の検査に入る。YCDCビル部門のタンテイ部長が本紙に答えた。

9月8、9日に検査が行われた55のビルのうち承認は43件。YCDCは残る12件の開発事業者に
対して、排水設備と駐車場の見直し、発電機と変圧機の設置場所の再検討を勧告し、これに基づく設計変更案の再提出を急ぐよう求めた。建設工事の中止命令は出ていない。

5月以降、ヤンゴン管区政府は、都市計画基準に則していないとして、200以上の高層ビル建設計画を差し止めている。

(Irrawaddy より JMSA抜粋翻訳)


国内起業家向け 6カ月間の促進プログラム開始

ヤンゴンのイノベーションラボ・ファンディーヤー(Phandeeyar)は先週(9月第2週)、同社の起業促進プログラムに選ばれた6チームを迎えた。

ハイテク分野の若い起業家は、オンラインでコミックが読めるアプリから、マイクロローン(小口融資)のプラットフォームに至るまで、さまざまな起業アイデアを投資家に売り込む準備に、2万5000米ドル(約255万円)と6カ月の研修を手に入れた。

ミャンマーはここ数年、規制や人的資源の課題を克服しつつ、ゲーム会社やデザインスタジオなどのハイテク企業を生み出しているが、まだほんの一握りだ。

ファンディーヤーはハイテク分野の起業を加速させるため、協賛企業から20万米ドル(約2046万円)相当のオフィーススペースや教育指導の提供を受け、起業家が数か月間で成功できるよう支援する。

同社のデイビッド・マデンCEOは「このプログラムの内容は、ハイテク分野の起業を短期間で成功させる実証済みの方法が詰まっている」と語る。

プログラムはフルタイムで、協賛企業による英語の授業やマーケティングのアドバイス、コーチングが行われる。

(Myanmar Times よりJMSA抜粋翻訳)


後発開発途上国リスト 除外模索

ミャンマー政府は、国連によるミャンマーの後発開発途上国(LDC)指定を外すための対策を進めている。9月9日、議会筋の情報を引用し新華社が報じた。

レポートによると、計画財務省のマウンマウン次官は下院議会で「ミャンマーは1987年にLDCに指定されたが、経済制裁によりその利益を享受していない」と述べ、「ミャンマーをLDCの指定から外す方針が採択されるよう、ミャンマー在住の国連開発計画(UNDP)の専門家から、技術的なアドバイスを得るなど方策を探っている」と語った。

(Mizzima よりJMSA翻訳)

2016年9月14日水曜日

ミャンマー(少数民族)衣の祭典/Ethnic Festival of Myanmar 2016年9月19日 13:00 - 18:00

 ミャンマー(少数民族)衣の祭典 というのが9月19日に東京でございます。
ご興味ある方はお越しください。

【English follows Japanese】
NPO法人PEACEは、日本で暮らすミャンマー少数民族の自助グループです。「教育」をテーマに活動しています。
今回、子どもが高等教育にアクセスするための奨学金創設に向けて、広く社会に参加、協力を呼びかけるため、チャリティ・ファッションショーを企画いたしました。
ミャンマーから一流のデザイナーを招き、ミャンマーの豊かな文化を知ってもらい、市民社会レベルの文化交流を進めたいと考えています。
当日は、ファッションショーとともに、文化交流、各民族の音楽演奏も予定しております。皆様のご参加を心よりお待ちしております!
*******************************
日 時:2016年9月19日(月・祝) 13時から18時00分
会 場:国立オリンピック記念青少年総合センター
出 演:Seng Lat(デザイナー、クリエィティブディレクター)
カチン族、チン族、ラカイン族、ビルマ族、モン族、カレン族、カレンニー族、シャン族、パラウン族、日本・ミャンマーの大学生
参加費:5,000円(寄付金を含む)
参 加:500名(予定)
主 催:特定非営利活動法人 PEACE
後 援:ミャンマーの民主化を支援する議員連盟、国際協力機構、東京都新宿区、鶴見大学国際交流センター(申請中)、なんみんフォーラム(申請中)、国連UNHCR協会、ヒューマンライツ・ナウ、日本難民連携委員会、難民ナウ!(申請中)
問合せ
特定非営利活動法人PEACE
チャリティファッションショー実行委員会
電話: 080-3384-8117 (日本語)
090-9831-7192 (ミャンマー語)
チケット購入の入金先は、以下の口座となります
みずほ銀行 本郷支店 普通2933669
特定非営利活動法人PEACE
*******************************
We NPO PEACE is a self-help organization of ethnic group of Myanmar.
Our activities are mainly "Education". And we try to establish scholarship for higer education. Then we will hold "Charity Fashion shows" in order to inform Japanese society.
We invite Myanmar's top designer, Mr. Seng Lat for the show.
We really looking forward to exchange the culture.
Please join us!
*******************************
Date : 2016. Sep. 19th (Mon, National Holiday)
13:00-18:00
Venue: National Olympic Memorial Youth Center
(Sangubashi Station, Odakyu line, 7min.)
Fee: 5,000yen (Including Donation)

Program
1. Fashion Shows
Kachin, Chin, Rakhine, Myanmar, Mon, Karen, Karennni,
Shan, Palaung
2. Gathering Meeting with Right Meals

Organize: NPO PEACE
Support:
Parliamentary League for Supporting Democratization of Myanmar(Burma) /
Japan International Cooperation Agency / Tsurumi University International Exchange Center
Shinjuku City, Tokyo / Japan Association for UNHCR / Forum for Refugees Japan / Human Rights Now
Refugee Coordination Committee Japan / Nanmin Now! (to be confirmed)

NPO PEACE Executive Committee
for Charity Fashion Shows
TEL: 080-3384-8117(Japan)
090-9831-7192(Myanmar)

Bank account for payment of the ticket is below
MIZUHO Bank HONGO branche
account no. 2933669
特定非営利活動法人PEACE
*******************************

2016年9月13日火曜日

ミャンマーのニュース(2016年9月13日)

縫製工場新設により6000人の雇用創出

ミャンマー投資委員会はヤンゴン管区内工業団地での縫製工場新設を許可し、6000人の雇用機会が創出されると、9月4日に国営メディアが報じた。

衣料品5工場のうち4工場は外国直接投資、1工場は民間投資により運営される。工場はCMP(*)と呼ばれる生地や付属品などを顧客が指定して費用も負担する方式で衣料品を生産する。新しい工場はラインタヤー、シュエピタ、モビ工業団地に建設される予定である。

ミャンマー縫製産業では現在35万人が働いている。

*Cutting, Making and Packingの略。原材料の調達や選定、それに関わるコストの負担を顧客が行い、アパレルメーカーに加工を委託する方法。それに対してメーカーが原材料の調達、選定、コスト負担と行う方法をFOB(Free on Board)という

(MizzimaよりJMSA翻訳)


新政権「100日計画」の成果を発表(2)

情報省 
・各省庁の報道官に対して情報開示訓練とワークショップを開催
・テレビ放送法改正作業を実施。ミャンマー国営テレビ(MRTV)は公共放送(PBS)へと名称変更予定、また新たに5チャンネル増設予定
・国内93図書館・図書室でコンピューター、英語、縫製、読み聞かせコースや詩詠コンテストを実施。インセインの図書館はコミュニティセンターとして開館
・マーチャント通りサーペイベイクマン図書館の拡充
・7月29日、モンスーン・ブックフェアを開催
・国営新聞2紙について、新内容を追加し紙面改正

教育省 
・学校の格上げならびに、学校登録、保健衛生、開発プログラムを実施
・ヤンゴン、マンダレー、ネピドーの銀行付近にある17学校、大学、専門学校に所属する教師に対して、銀行口座からの給料引出し方法支援を実施
・教諭の博士課程入学要件を緩和
・教育や訓練分野に属する教師に対して、生徒の教育評価を目的としたオルタナティブ教育(*)を開始
・2016年から2017年の間に3312校を格上げし、5歳児170万人が学校に登録
・関係省庁と協力しネピドー、マンダレー、ユワナに短期職業訓練校を開設
*オルタナティブ教育とは、伝統または主流となる教育方法とは異なる教育手法や学習方法のこと。オルタナティブ教育を実践している学校の一例として、ドイツのシュタイナーが提唱した哲学に基づくシュタイナー学校があげられる

貿易省
・国立貿易書庫ウェブサイトの立ち上げ
・国境貿易輸入ライセンスの有効期限延長ならびに国境貿易の貿易規則を緩和
・輸出ライセンス取得を目的としたオンライン申請システムの立ち上げ
・12輸出品目の輸出制限を緩和
・8月15日までに1万1463台の車両輸入を許可

工業省 
・同省が管轄する血清工場の製品生産量が3万から8万に増加
・ミャンマーコンチセメント会社と協力してチャウセーにセメント工場を開設
・ピンダヤの茶葉生産者に茶葉生産技術を指導
・タンビュザヤ、シットウェ、ヤンゴンの塩生産者に塩生産技術を指導
・マンダレー、モゴックの農民にコーヒー生産技術を指導
・マグウェー内10郡区で石けん生産技術を指導
・中小企業に対して鋳物鍛造技術や染色技術やジュース・飴の生産技術を指導

財務計画省 
・企業の登録料を改訂。企業登録数が月500社から1000社に増加
・州や管区に対して投資計画・財務訓練コースを実施
・500チャットくじ販売準備
・商業税5%を、教育部門に対するプリペイド式電話カードに使用
・ヤンゴン空港と港にミャンマー自動貨物選別システムを導入

宗教・文化省
・ダゴン郡区ヴィサカ祈祷所を大幅改修
・僧侶教育学校の教諭に対する支援増加
・ミャウンジグーにおける地権争いを解決
・異教徒間の活動を活発化、また仏教の教えを広めるために僧団と行政機関の調整を実施
・僧学校6校を高等学校として認可
・パゴダの評議委員会の監督
・ミャンマー弦楽器の本を出版、販売
・6月と7月、ヤンゴンならびにマンダレー国立劇場にて劇やダンスの舞台を実施
・バインナウン鐘のユネスコ世界遺産登録申請
・ミャゼディ碑文に世界遺産であることを示す看板設置
・アウンサン将軍博物館の改良

農業・家畜・灌漑省
・農業、飼育、漁業従事者489名に35億チャット(2億9953万円)、農業や家畜共同組合に182億チャット(15億5755円)を貸付
・584農村で井戸602本を掘削
・洪水や干ばつ対策情報を広報

環境保護・自然資源省
・新しい森林法案作成準備
・国家気候変動戦略の草稿が完成
・天然ガスや石油、水力発電部門に向けて環境社会配慮ガイドラインを作成

(Global New Light of MyanmarよりJMSA抜粋・翻訳)

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2016年9月11日日曜日

世界の日本人妻は見たミャンマー編に関する記事を書きました




My article about signatures collecting campaign against  TBS program ' sekai no nihonjin tsuma ha mita '( Japanese wifes all over the world saw it) by myanmar people is published on monthly magazine ' kamino bakudan ' October 2016. 


在日ミャンマー人が7000筆以上の署名を集めたTBS系列・毎日放送の「世界の日本人妻は見た」ミャンマー編。日本人が面白おかしく観る番組ですが、ミャンマー人は「成人男性が母の胸を揉むのが普通」「ミャンマーの義父が日本人の嫁に裸の背中を掻かせる」といった放送内容に憤慨しました。テレビ放送、総じて表現における他国文化尊重とはどういうことか、月刊紙の爆弾2016年10月号(鹿砦社)に、当社日本人アドバイザー深山沙衣子が記事を書きました。





このたびも中川志大・紙の爆弾編集長に大変お世話になり感謝申し上げます。

2016年9月8日木曜日

ミャンマーのニュース(2016年9月8日)

ホテル・観光業界への海外直接投資 29億ドルに

ミャンマーのホテル・観光業関連プロジェクトへの海外直接投資(FDI)は、29億1852万米ドル(約2959億円)に達した。9月2日、国営メディアがホテル・観光省の統計を引用し発表した。

ミャンマーには現在、海外直接投資や共同投資による52のホテルプロジェクトがある。
ホテル業界における海外直接投資は、投資額16億2419万米ドル(約1649億円)のシンガポールを筆頭に、タイ、ベトナムが続く。

世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)は、ミャンマーはGDP成長が続き、観光や長期開発プロジェクトによる増収や雇用拡大で、2025年までの年間平均成長率が180カ国中の首位かその前後に位置すると予測している。

(MizzimaよりJMSA翻訳)


ミャンマー投資委員会 新方針

ミャンマー投資委員会(MIC)は来月10月に、新方針を打ち出す。投資の承認を行う同委員会の事務局である国家計画経済開発省・投資企業管理局(DICA)高官が明らかにした。

MICは6月に再編成された。主要メンバーはいくつかの省の上級代表者から成り立っており、月に数回会合を開き、国内外の新たなプロジェクトについて、評価・承認を行っている。

8月26日の会合では、5つの縫製工場建設の申請が承認された。4件は、海外企業の裁断・縫製・梱包モデル(the cut-make-pack model)の工場、1件は国内企業の工場で、すべてヤンゴン工業地区に建設される。

DICA高官は「今回会合は、新方針の議論に時間を費やしたため、承認は5件となった」と説明。新しい方針については、「国内経済の発展、製品の国内生産、国民の雇用創出に資する分野への投資を承認するというこれまでの方針を引き継ぐ」と述べるにとどめ、詳細は明らかにしなかった。

検討案は、計画・財務省に送られ、その後公表される。

また、MICは国内企業および海外企業の公平性を確保する目的で検討がすすめられた、現在の「海外投資法」と「ミャンマー国民投資法」を合わせた「新ミャンマー投資法」の草案について、意見を募集している。

(Myanmar Times よりJMSA抜粋翻訳)


タイ国境3地点でe-visa可能に

2016年9月1日より、タイ国境の3地点タチレイ、ミャワディ、コータウンで、e-visa(オンラインでのビザ申請システム)による入国が可能になる。労働入国管理人口省が同日、同省ウェブサイトで発表した。

これまで、e-visaでのミャンマー入国は、ヤンゴン、マンダレー、ネピドーの国際空港経由に限られていた。

陸路経由の入国ビザはこれまでと同じ、観光ビザ(28日)が50米ドル(約5084円)、商用ビザ(70日)が70米ドル(約7118円)。Visa、MasterCard、Amex、JCBのカード決済が可能。ただし、パスポートのデジタルデータの提出が必要。発行は3日後となる。

ミャンマーは海外からの観光客誘致に力を入れているが、現在のところ、その大部分をタイと中国からのトラック運転手、行商人、ビジネス関係者が占めている。観光、土産物目当てのツアー客の数はごくわずかで、当局は頭を痛めている。

(Democratic Voice of Burma よりJMSA抜粋翻訳)

2016年9月6日火曜日

ミャンマーのニュース(2016年9月6日)

新政権「100日計画」の成果を発表

ミャンマー新政権が発足して100日が経過した8月、各省庁がメディアに向けて続々と成果を発表した。

会計検査院 
4つのプロフラムが実施されたうち2つは以下の通り。
7月9日、10日ヤンゴン国立劇場にて会計監査フェアを開催
民間向けの国際財務報告基準ついて、報告書の出版準備

連邦公務院 
法律や規則の発効、院組織および人事院中央研究所の教授方法改革、コースカリキュラム見直しと教授細則の作成
公共研究所の設立準備、人事院中央研究所下2組織の名称とロゴ変更ならびに教職員の再訓練コースの廃止

労働・移民・人口省 
13のプログラムが実施された。
7月、パテインとシットゥエの2カ所に移住人材センターを開設。162人のミャンマー人労働者が6つの訓練コースで資格を取得
8月26日までに、国内各地に住む7957名に国民認証カードを発行。ラカイン州では2223名にカードを発行
619名をブラックリストから削除、うち248名がミャンマー国籍、371名が外国籍

司法長官室 
55法案のうち52法案について法的アドバイスを実施
130の契約・協約に法的アドバイスを実施
38の法律のうち24法を英語翻訳

国家顧問省
コフィ・アナン前国連事務総長をラカイン州人権専門委員会の委員長に任命することについて、決定の手前の段階まで進める
政治囚83名を赦免。裁判所は政治に絡んだ起訴を取り下げ
ミャンマー・ピース・センターを国家和解平和センターに変更。ラカイン州平和安定開発実行中央委員会を設置
ヘイトスピーチ法案作成、国家平和プロセスに全団体が参加できるよう政治的対話の枠組みを改革
イラワジ川水力発電ダム事業再検証委員会を設置
当資金・開発援助提供各国や組織を調整するためのメカニズム確立に向けて話し合いを実施

健康スポーツ省 
100日計画で定められた31プロジェクトのうち、72パーセントが完了している。
新たに医師1768名と歯科医師84名の承認を政府に要求
農村地域のプライマリヘルスケア(*)実施のために、コミュニティクリニックを開設し学校での保健教育を開始
災害からの復興や対策の見直し
ワクチン接種の普及と、特に5歳以下の子どもへの新しいワクチン供与準備
5カ年計画の草稿が完成
*プライマリヘルスケアとは、「すべての人々に健康を」を目標に掲げ、地域住民が主体となり医療・予防活動・健康増進を図るアプローチのこと

ホテル・観光省
観光関連人材開発プログラムを実施、ホテルや観光ガイドへライセンスを発行
ライセンス料を緩和し、インターネットでのライセンス申請が可能
フェイスブックを通してバガンの地震について国民に注意喚起を実施

少数民族省
少数民族の権利を守るために新設された省。9月16日に完成予定(現在90パーセントは完成)

(Global New Light of MyanmarよりJMSA抜粋・翻訳)


ヤンゴン市の交通違反取締、より厳しく

ヤンゴン管区交通局は、9月1日から交通違反の取り締まりを強化すると発表した。のマウンアウン書記官によると、「今回の取り締まりの強化は市内の交通渋滞を解消する手段のひとつ」として始められ、違反者へは法的手段を取ることもある。

ヤンゴン市内の車の台数は2011年10月に車輸入規制が緩和されてから激増し、渋滞により移動にかなりの時間がかかるようになっている。

マウンアウン氏によると、交通違反者に課される罰金は最低5万チャット(4260円)に増額され、渋滞を引き起こす原因の一つとなる幹線道路での違法駐車も対象に含まれる。

同氏は、「将来には、交通警察が一般市民から交通違反の連絡を携帯電話のテキストメッセージ、写真やビデオなどで受け取り、ただちに対処できるようにする」と述べている。コンピューターによる交通制御が行われれば市内渋滞の40パーセントは解消され、主要な交差点へ360度監視カメラを設置することで安全性も高まることが期待される。

(The IrrawadyよりJMSA抜粋・翻訳)

他、ミャンマーニュースはこちら

2016年9月5日月曜日

ミャンマーのニュース(2016年9月5日)

チン州 水力発電への投資呼びかけ

チン州政府は、水力発電への国内外からの投資を歓迎している。同州のサライイサックケン開発・電気・産業大臣が語った。

同大臣によると、「まず、州政府関係者が大型水力発電計画に最適な場所を確定するため河川調査を行い、その結果を連邦政府に報告する」のだという。

小・中規模の水力発電計画については、州政府が決定権を持つが、30メガワット以上の発電能力を持つダムについては、国レベルの承認を必要とするからだ。

チン州政府は現在、外国企業3社と協議に入っており、これらの企業は実現の可能性を探る調査を行っている。
同州は、タンザン郡区のマニプール川に中規模の水力発電所を一基建設するか、カラダン川沿いに複数の発電所を建設するのが良いか、コンサルタントからの提案を受け現在検討中だ。地元では、水力発電施設建設による環境への悪影響を懸念する声があり、これを払拭するため、州政府は投資家に対し、環境や社会的影響評価を十分に行うことを求めている。

ミャンマーは、2020年までに50%、2025年までに75%、2030年までに100%の電力普及を目標にしている。チン州における電力普及はわずか30%で、同州政府は電力普及に力を入れている。

(Myanmar TimesよりJMSA抜粋翻訳)


バガン 地震被害からの復興にボランティア

8月24日に発生したマグニチュード6.8の地震によるパゴダ(仏塔)損壊に関するデータ収集と、瓦礫除去を実施するため、バガン考古・国立博物館図書館局は、ユネスコの専門家と協力しボランティアを訓練する。

ユネスコ専門家は9月4日にバガンに入り、5日から訓練を開始する。一般人グループ、僧侶、消防隊救助チーム、兵士らが参加し、ボランティアのリーダーとして、損壊の記録文書化、瓦礫除去、パゴダの破損片の見分け方と取り扱いなどを学ぶ。

8月29日時点での同局の発表では、この地震で397のパゴタと寺院が被害を受けた。現在、同局の5つのチームが被害の記録と文書化をすすめているが「雨季の被害拡大を抑えるため作業を急ぐ必要があり、ボランティアの協力が必要だ」と説明。

しかし一方で、ユネスコと考古・国立博物館図書館局は、作業を急ぐあまり、損壊したパゴタへの人の出入りが過剰になることを懸念している。

アウンアウンチョー局員は、「ミャンマーの歴史文化にとって、パゴタは非常に貴重なもの。その破損片を回収し保存するため、瓦礫の収集は大変注意深く進める必要がある」と語った。

(IrrawaddyよりJMSA抜粋翻訳)

2016年9月4日日曜日

チン州とマンダレー


マンダレーの子



マンダレー王宮


マンダレー寺院


チン州の僧侶


チン州の市場

チン州の山並み

あるチン州の御一家


チン州の道路







2016年9月1日木曜日

2016年9月1日 雑誌「宗教問題15」2016年夏季号にミャンマー記事書きました

 雑誌「宗教問題15」2016年夏季号に深山沙衣子の記事
「迫真レポート 過激仏教組織『マバタ』の凋落 ミャンマーの発展・民主化でゆらぐ過激仏教組織『マバタ』の支持基盤」

が掲載されました。

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