2017年11月24日金曜日

ミャンマーニュース更新 「ヤンゴン近郊工場の元労働者が居住建物解体を巡り記者会見」「ミャンマー経済成長率6.7%とIMF予測」)

★ヤンゴン近郊工場の元労働者が居住建物解体を巡り記者会見

11月18日午後、ヤンゴン近郊のダニンゴンにあるレンガ工場の元労働者が記者会見を行い、工場閉鎖に伴う解体作業が開始されたことで、敷地内に居住していた元労働者の家族が苦境に陥っていると発表した。

工場の元労働者らは敷地内にある彼らの居住建物の解体に反対しており、立ち退きを迫られている自分たちは「不法占拠者」ではないと述べた。
労働者の一人は「私は2005年からこの地に住んでいる。私たちは労働者であり不法占拠者ではない。当局は私たちを不法に退去させることはできない」と話した。

YCDC土地管理局総務部の北部地域担当局長は労働者家族らと話し合いをした際、「労働者の居住建物は、担当局が他の居住地を保証しない限り取り壊されることはない」と伝えていたという。

工場は、2012年に閉鎖され、現在、160家族1000人以上が同地で暮らしている。元労働者らは工場閉鎖で生活が困窮し、教育を受けられなくなった子どもたちもいると窮状を訴えた。

(イレブンミャンマーよりJMSA抜粋・翻訳)


★ミャンマー経済成長率6.7%とIMF予測

国際通貨基金(IMF)のシャナカ・ペイリス氏率いる訪問団が11月6日~17日にミャンマーを訪問し、ミャンマー政府との経済協議を終え、「ミャンマー経済は回復傾向にあり、2017年度の経済成長率予測は6.7%」と発表した。

一方、ミャンマー西部ラカイン州でのイスラム教徒を巡る問題で国際的圧力が高まっており、今後経済への影響が出てくる恐れがあると述べた。現在の影響は局所的だが、欧州やアメリカの企業は同地への投資による評判低下を懸念している。観光業を中心に影響がでる恐れがある。

「中期的観測はおおむね良好だが、予想より勢いは鈍く下降リスクもある。成長を押し上げるには第2の経済改革や、能力開発を含む中期経済計画策定の必要性がある」と述べた。

(Mizzima、DVBよりJMSA抜粋・翻訳)

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2017年11月17日金曜日

ミャンマーニュース更新(「人権・環境問題への取り組み強化を求められているASEAN進出日系企業」「日本、ミャンマー農村開発へ1170億円」

人権・環境問題への取り組み強化を求められているASEAN進出日系企業

日本貿易振興機構(ジェトロ)とアジア経済研究所は、2017年2月~3月「アジアにおける責任あるサプライチェーン―在ASEAN6カ国日系製造業300社へのアンケート調査から―」を実施し、11月10日に東京で調査成果報告会を行った。

サプライチェーンとは、取引先、調達先のことで、過去に企業活動が取引先国での環境破壊や労働者の人権侵害を引き起こしてきた反省に基づき、2011年に国連で「ビジネスと人権に関する国連指導原則」が2011年に採択された。そこでは、国家のみならず企業も人権尊重の責任を負うことが明言されている。

同調査はインドネシア、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシアに進出している日系製造業企業がどのように人権尊重を企業活動に取り入れているのかという現状と今後の課題を明らかにするために行われた。

報告によると、日系企業の大半は、サプライチェーンにおける労働・安全衛生・環境に関する方針の重要性を認識していること、日系企業は方針への準拠を「求める」より、相手から「求められている」場合が多いことがわかった。

また日系企業が作成する人権・環境問題に関する方針内容が国際的基準と異なる独自の視点で作られていること、方針内容は各国の事情を反映する必要性があることが判明した。

パネルディスカッションの参加者からは、人権・環境問題に関するチェックリストを作成し取引先に渡すだけでは不十分であり、国際的基準に則った方針作成と実施が求められているという意見が出された。

人権・環境問題がビジネスに与える影響例として、シンガポールの大手農産物商社がアフリカの取引先で森林破壊をした結果、株価が急落したなどが挙げられた。

さらに、日本企業が世界市場で競争力を強化するためには、労働・安全衛生・環境・人権・消費者保護、腐敗防止への取り組みが必須であることが確認された。

一連の調査は日本政府が国連移動原則に基づき策定している行動計画に対して、提言される予定である。

(JMSA 粂川美千代)
 
日本、ミャンマー農村開発へ1170億円

安倍晋三内閣総理大臣は11月14日、フィリピンの首都マニラで開催されたASEANプラス3首脳会議の際アウンサンスーチー・ミャンマー国家顧問と会談し、ミャンマーの開発支援に1170億円を拠出すると表明した。

開発支援金は低利で融資され、農村地域のインフラ整備や農村の収入向上を目的とした小企業の資金調達に使用される。

日本によるミャンマー開発支援は、ミャンマーがラカイン州で多数のイスラム教徒難民を発生させたとして、国連、他国、人権団体に激しく非難されるなかで表明された。

(DVBよりJMSA抜粋・翻訳)

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2017年11月16日木曜日

今週の社長 2017年11月9日 介護福祉専門学校入学試験のご支援

2017年11月9日の社長は、
ミャンマー・ヤンゴンの当社関連会社事務所にて、
日本の介護福祉専門学校入学試験実施のご支援をいたしました。
写真は入学試験の様子です。

当社関連事務所や日本における入学試験実施者のうち、
先日、おかげさまで3名の一次選考合格者の発表がありました。

彼ら、彼女らには、今後、2年間の専門学校生活と、その後、介護福祉士としての就業が待っています。


日本の高齢者の支援をしてくださるミャンマー人介護福祉士候補者に感謝しながら、
ミャンマー人介護福祉士候補者も、日本の高齢者も、この事業を通じて幸福であるように、
今後も精一杯ご支援をしていきたいと思っております。

日本ミャンマー支援機構株式会社では、日本の学校法人向けの、
ミャンマー人学生入学支援を行っております。

詳細はinfo@japan-myanmar.com もしくは電話045-567-5858までお問い合わせください。当社ウェブサイトはこちら

2017年11月8日水曜日

ミャンマーニュース更新!(「ミャンマー、漁業開発を推進」「ヤンゴン、耐震化計画進行中」「会計年度、2018年度より「10月から9月」に変更決定」「ミャンマー海外労働者あっせん事業者は約250機関」)

★ミャンマー、漁業開発を推進

ミャンマーは漁業の発展を目的に、漁業大学を2018年に開校する。

ミャンマー漁業連盟のトーナンダーティン副会長によると、「開校が予定されているのは学位を得るのが容易な大学ではなく、高等学術研究機関である」。

ミャンマー政府は伝統的な養殖方法から近代的な養殖方法への転換に注力しており、海外の技術支援を受けている。

(MizzimaよりJMSA抜粋・翻訳)


★ヤンゴン、耐震化計画進行中

ミョータン・ミャンマー地震委員会副議長によると、ヤンゴンの病院、学校、役所など公共施設の耐震化計画が進んでいる。

耐震化リフォーム計画は3年前に始まった。現在、ヤンゴンの5郡区にある公的機関のデータ収集調査が行われている。同時に一般家屋に事業を拡大する計画も進められている。

同事業は、国連人間居住計画(UN-HABITAT)、国連開発計画(UNDP)、アジア開発銀行とJICAから資金提供を受けて実施される予定だ。

ミャンマー地震委員会は、危険地域を記す被害予測地図(ハザードマップ)の最新版を作成中で、年内に完成させる予定。

(ミャンマー情報省ニュースよりJMSA抜粋・翻訳)


★会計年度、2018年度より「10月から9月」に変更決定

ミャンマーの会計年度が、10月から9月と改正されることが決定した。2018年会計年度から適用される。

マウンマウンウィン計画財務副首相によると、改正の最大の理由は乾季を連続して最大限に活用し、国家開発を進めること。ミャンマーでは雨季が6月から10月まで続き、建設業や観光業、農業、鉱業、林業などの運営や作業が滞る。「乾季を年度で分割せず連続して作業を行えるようになると、建設やインフラ整備の作業を滞りなく進めることができる。資金の流れや雇用機会が高まり、国家開発につながる」という。

(IrrawaddyよりJMSA抜粋・翻訳)

★ミャンマー海外労働者あっせん事業者は約250機関

ミャンマー海外雇用事業者連盟によると、ミャンマー人労働者を海外にあっせんする公的な事業者数は257ある。
そのうち17事業者は運営許可が更新されておらず、実際に運営しているのは240事業者だ。

ミャンマー政府は過去、ミャンマー人が海外で家政婦や看護師として働くことを禁止していたが、同業種を再認可する動きも出てきている。

現在、政府は各事業者の年間労働者送り出し数を制限している。例えば、1事業者がタイに送りだせる労働者数は年間300人、マレーシアに75人、シンガポールに15人、日本に6人となっている。

(イレブンミャンマーよりJMSA抜粋・翻訳)

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2017年11月2日木曜日

今日のミャンマーニュース(「ヤンゴン、車両許可の新政策を起草中」「難民帰還審査 1日300人を予定」「ロヒンギャ難民、『アラカン・ロヒンギャ救世軍(ARSA)』に疑問」を更新しました。

★ヤンゴン、車両許可の新政策を起草中

ピョーミンティン・ヤンゴン地方政府首相は、10月27日にビジネス界が主催する民間セクター開発委員会に出席し、「ヤンゴン政府は商業省と協力して、車両許可の発行に関する自動車輸入政策の新案を作成している。ヤンゴン内で未登録車両や他地域での登録車両、登録許可期限切れの車両が増えていることに対応するためだ」と述べた。

ヤンゴン政府は、バス、自家用車、タクシーを含む全ての未登録車両の取締りを効率的に実施していく。未登録車の持ち主は罰金を支払う。

他地域で登録済みの車両に対しても、ヤンゴン地区内で車両税と駐車税が課せられるようになる方針だ。さらに市当局は車購入希望者に、輸入中古車業者ではなく、ミャンマー国内で生産されている日産やスズキなどの新車を選ぶよう働きかけていくという。

同首相によると「新案はヤンゴン地区内でのみ適用される」。

(ミャンマー情報省ウェブサイトよりJMSA抜粋・翻訳)


★難民帰還審査 1日300人を予定

ミャンマー政府は、バングラデシュに避難しているイスラム教徒難民の帰還を1日300人のペースで進めていくと発表した。難民の審査は、ミャンマーとバングラデシュ間で取り交わした1993年合意の主要4点に基づき行う。

労働・移民・人口省のミンチャイン事務次官は「難民検問所では1日約150人の審査しかできない。各自の情報を精査する必要があるからだ」と述べた。

政府は検問所をタウンピョーレウェ村とガクヤ村の2カ所に設ける。帰還難民は審査を受けた後、マウンドー郡のダージザー村に再定住する予定だ。

(IrrawaddyよりJMSA抜粋・翻訳)


★ロヒンギャ難民、「アラカン・ロヒンギャ救世軍」(ARSA)に疑問

2017年8月25日早朝、ミャンマー、ラカイン州マウンドー郡の自身が住む村で、35歳のイスラム教宗教教師、アブール・カラム(仮名)は電話を受けた。

「司令官は私たちに、自分たちの村の軍事部隊を攻撃するように命じました」

だから彼は、およそ150人の他の男性と一緒に出かけた。全員がミャンマーのイスラム教徒で、多くはミャンマー政府の治安部隊と戦うためにロヒンギャ戦闘団によって募集されたボランティアだった。

攻撃者は主にナイフや手製の武器を使用していたと言う。彼らには、ピストル2丁しか武器がなかった。そして攻撃は、うまくいかなかった。カラムの仲間の戦闘員約50人が殺された。翌日、ミャンマー軍が来て、彼の村の地面を燃やした。彼と他の生存者は家族と一緒に逃げ、バングラデシュの国境を越えたところにある難民キャンプのテントに住んでいる。

カラムの攻撃は、ミャンマー・ラカイン州の治安部隊に対する、「アラカン・ロヒンギャ救世軍」(ARSA)による、数十回の同時攻撃の1つだった。ミャンマー軍は掃討作戦を実行し、バングラデシュへの50万人以上の難民流出をもたらした。

それでもARSAの攻撃に加わったイスラム教徒男性は、攻撃には価値があったと言う。

「国際社会は私たちを助けることができませんでした。 もし私たちが自分のために立ち上がらなければ、自分たちの権利を取り戻すことができないだろう」

しかし難民キャンプでは、水や食糧の不足、コレラ蔓延の危機がある。ARSAの攻撃の代償を、無実のイスラム教徒が受けている。

20歳のディルダール・ベグム(Dildar Begum、仮名)は、「私は夫を殺したミャンマー軍に腹を立てています。 しかし私は、夫に闘うように言った人々(ARSA)にも怒っています」 彼女の夫は、ARSAに募集され、8月25日の攻撃で軍によって殺害された。ディルダ・ベグムは9ヶ月の赤ちゃんを抱え、バングラデシュに逃げた。「"今、私の息子は父がいない。私の村は破壊され、私たちは何も持っていない」と彼女は言う。 「イスラム教徒はろくな武器を持たずに攻撃した。馬鹿だった」と述べる。

マウンドーでNPO活動をする人間もこう言う。「ARSAが攻撃を開始しなかったなら、ミャンマー軍はそれほど反応せず、50万人近くの難民は出なかった

ARSAは、ISISやアルカイダのような国境を越えたテロ組織との関連性を否定している。しかし、ARSAの行動は、イスラム教徒の聖戦「ジハード」を実施する人々の関心を引くであろうという懸念がある。

ARSA指導者、アトウーラ・アブ・アマー・ジュニュニは、パキスタンのロヒンギャコミュニティで生まれ、子どもの頃サウジアラビアに移住したとされる。

ジハード派のソーシャルメディアは、8月25日のARSAによるミャンマー警察ポスト攻撃とそれに続く軍事報復以来、ARSAがミャンマー軍に対抗するために戦うボランティアを募集している。

(National Public RadioよりJMSA翻訳)

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