2016年10月26日水曜日

ミャンマーのニュース (2016年10月26日)

ミャンマーの大手銀行 中国系ユニオン・ペイ・インターナショナル社とクレジットカードを発行

ミャンマー大手のカンボーザ銀行(KBZ)は2016年10月19日、中国系ユニオン・ペイ・インターナショナル社(UPI)と共同で、国内・海外で利用可能なクレジットカードを発行した。

UPI社によると、当クレジットカードは、UPI社が持つ国際ネットワークを活かして、世界160カ国、3500万店で利用できる。

ミャンマーのカード決済システムは、2003年の銀行危機で途絶えていた。だが2012年、ミャンマー・ペイメント・ユニオン(MPU)が組織され、クレジットカードやデビットカードを通した金融決済が再開し、国内23銀行でのカード決済やデビットカード再発行ができるようになった。

今回発行されたカードは、MPUに所属する銀行とUPIが共同発行する初めての国際的カードとなる。

UPIはさらに、ミャンマーのアジア・グリーン開発銀行、AYA銀行、コーポレイティブ銀行、ミャンマー・オリエンタル銀行と協力して、ユニオンペイ‐MPUブランドのデビットカードとクレジットカードを発行できるようにした。

(MizzimaよりJMSA抜粋・翻訳)


少数民族武装勢力 停戦合意へ大きな前進

全国停戦協定に未参加の少数民族武装勢力がメンバーに含まれているビルマ統一民族連邦評議会(UNFC)の政治交渉代表団(DPN)とミャンマー政府は、近々開催される和平実現のための準備委員会で議論する8項目のうち4項目について合意した。

10月16日に実施された会合のプレス発表では、具体的な合意内容と残された項目の論点について語られなかった。しかし、双方は今後の全体像として、停戦協定に未参加の少数民族武装勢力が、近いうちに全国停戦協定に参加する機運が高まっていることを認めた。

DPNは、少数民族武装勢力15団体で構成されたUNFCの政治交渉を担当している。UNFCは、現時点で最も影響力のある少数民族武装勢力の連合体で、21世紀パンロン会議を含む近年の和平交渉では、少数民族武装勢力の窓口という役割を担ってきた。クウーレーDPN広報担当は、「今回の合意を受け、停戦協定未参加の組織も全国停戦協定に署名することができるようになるだろう」と述べた。

UNFCは、21世紀パンロン会議開催前に政府に対して8項目の要求を掲げた。▽国軍とUNFCの2者間停戦宣言の採択、▽政府・政党・少数民族武装勢力3者間の和平交渉において代表の地位の約束、▽1947年パンロン会議の結果に基づいた憲法草案作成と実行、▽軍事行動規範の合意、▽停戦合同監視委員会の形成、全国停戦協定の参加組織を対象とした、国内・国際法の専門家や裁判官から成る中立執行裁判所を設置、▽採取産業透明性イニシアチブ(EITI・※)を利用した開発プロジェクト実施の保証-などである。

プレス発表の場では、その他に、採取資源問題について合意したことが発表されたが、軍事的事項について議論詳細は明らかにされなかった。カレンニー国民進歩党のクンウーレー副議長は、「今回の合意が実行されるかを静観した後、全国停戦合意協定に署名するかどうか決める」と語った。

一方で、ミャンマー政府フラマウンシュエ平和アドバイザーの見方は楽観的だ。同氏はUNFCと未合意の残り4事項は、11月初頭に予定している交渉で解決できるとの見方を示した。

今後、DPNは、10月18日から19日、ヤンゴンの国家和解ピースセンターで開催される政治対話枠組み会合に参加する予定だ。政府と少数民族組織は、同会合でナショナルレベルの政治対話枠組みの取り決め事項を完成させる。その取り決め事項は、10月21日から22日にネピドーで開催される連邦和平対話合同委員会で最終承認を得ることになっている。

(*)採取性産業透明性イチシアチブ(EITI):石油・ガス・鉱物資源等の開発に関わるいわゆる採取産業から資源産出国政府への資金の流れの透明性を高めることを通じて,腐敗や紛争を予防し,もって成長と貧困削減に繋がる責任ある資源開発を促進するという多国間協力の枠組みのこと。日本も支援国として積極的にEITIを推進している。

(Myanmar TimesよりJMSA抜粋・注釈加筆・翻訳)

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