10月13日、70年以上にわたり王位にあったタイのプミポン国王が死去した。タイ国民のみならず、タイ在住の多くのミャンマー人も哀しみにくれた。
本紙はタイ在住のミャンマー人に、彼らにとってのプミポン国王と、国王の死について尋ねた。
クリニックの開業医
「国王は、タイ国民だけでなく、(民族紛争で)危険から逃れタイ国境に避難してきた人々も気遣ってくれた。私達ミャンマー人もタイの人々と同じくらい深く悲しんでいる」
タイのミャンマー協会会長
「タイに政治危機が起こったときも、国王が仲介し、国を正しい道へと導いてくれた。そうした国王の影響下で、私達ミャンマー人は安心して暮らせた。国王は、抑圧されたミャンマー人移住者の最後の砦だった。国王が亡くなり、もはやタイでは誰も私達を守ってはくれないのではないかと懸念している」
バンコクで働くミャンマー人家政婦
「哀しい。涙が止まらない。彼は国民のために尽くした」
マエラ難民キャンプ委員会代表
「大変悲しんでいる。この先、タイ当局がミャンマー難民に対する方針をかえないことを祈る」
(DVBよりJMSA翻訳)
消え行く灯火 ~ ミャンマーの提灯
ミャンマーの祭り。4月の水かけ祭り。8月の“タウンビョン祭”り。9月の“ボート祭り”。そして今月、10月。ダディンジュー灯火祭りーがある。この時期、人々は、祭りを彩るお年寄りやろうそく、提灯や花火、爆竹に親しむ。
国のほぼすべての人々が、家の前に提灯を飾っていた時代があった。しかし種類が豊富な国産の提灯も、安くて華やかな中国製の提灯に徐々に取って代わられ、そして電灯が到来した。
2000年以降、竹や釘、紙の価格の上昇で、伝統的な製品への需要は落ち込んだ。かつて職人のまちとして知られたキーミンダイン郡区のバウガ地区では、1980年代、20から30軒が提灯作りをしていた。しかし今ではわずか2軒だけだ。
「以前は釘1箱20チャット(約1.6円)だったが、今は6200チャット(約509円)。竹は3チャット(約0.25円)が2000チャット(約165円)。私達のようにぎりぎりで生計を立てているものは、多額の投資はできない」。提灯作り40年の、ピューライさんは語る。
中国製提灯は100チャット(約8.2円)で手に入るが、国産は300~400チャット(約25円~33円)。
「和紙は良質で、防水にもなる。中国の紙はわずかな雨でどろどろになってしまうし、強い陽射しの下では、破裂することもある」という。
中国製品に対抗することはできないのだろうか。
ピューライさんは「新しいデザインを作れるが、(それを)真似されることが怖い」と語る。
昨年、ピューライさんはシティーマートから、ダイヤモンド形の提灯を単価400チャット(約33円)で6000個受注した。シティーマートは今年、ピューライさんのデザインをサンプルにして、別の地区のメーカーに150~200チャット(約12円~16円)で作らせたという。
シティーマートのほか、毎年受注していた得意先からの注文も、今年は途絶えてしまった。それでもピューライさんは仕事を続けるつもりだ。
2014年以降、毎年11月にミャンマー・インターナショナル・テレビジョン(MITV)が開催する大きな提灯祭りがある。ピューライさんはこのお祭りのために、今、鳥やウサギなどの6種類のデザインの提灯を作っている。
(Myanmar Times よりJMSA抜粋翻訳)
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