ミャンマー議会は3月15日、次期大統領にティンチョウ氏を選出した。50年以上に及ぶ軍政以降、初の文民大統領となった。
議会上下両院652票のうち360票を獲得し、ティンチョウ氏大統領決定の結果が発表されると、議員の間から拍手が沸き起こり、同氏は「これは同志スーチー氏の勝利だ、ありがとう」と答えた。
同氏は、昨年11月の総選挙で歴史的勝利を収めた国民民主連盟(NLD)を率いるアウンサンスーチー氏の盟友。
(BBCよりJMSA抜粋翻訳)
次期大統領はアウンサンスーチー氏の学友
ミャンマー次期大統領に決まったティンチョウ氏は、国外ではあまり知られていない。しかし、アウンサンスーチー氏の学友で、長年にわたり政治的にも側近として彼女を支え続けたティンチョウ氏の誠実さは、スーチー氏にとって他に得がたいものだ。
軍が依然として大きな影響力を行使すると考えられる複雑な政治状況下において、ティンチョウ氏の大統領としての力量を懸念する声も多く、その政治的手腕は未知数だ。
「大統領以上になる」と宣言したスーチー氏だが、この複雑で見えにくい政権移行の過程において、実質的なスーチー氏の代理としての大統領が選出された後の戦略を明らかにしていない。
しかし、ティンチョウ氏の大統領任命は、軍事政権との長年の戦いでスーチー氏を支えてきたこの人物は国民に受け入れられるという、スーチー氏のねらいを示唆している。昨年11月の総選挙において、数百万もの有権者の支持を得て、圧倒的勝利を収めたスーチー氏への絶大な支持があるからだ。
ティンチョウ氏は、初期NLDメンバーの一人でもあった、国民的詩人ミントゥウンの息子。亡き父が党スポークスマンを務めたこともある妻のススルゥィンは現職議員だ。近年はスーチー氏の慈善財団の運営に携わっていた。教育レベルが高く、スーチー氏に絶対的な忠誠心を持つ人として知られている。
ミャンマー情勢に詳しいコメンテーターはAFPに対し「ティンチョウ氏は、非常に政治的環境に恵まれた家庭の出身だ。ただの人ではない」と述べた。
ティンチョウ氏は1946年生まれ。1968年ヤンゴン経済大学で修士号を得て、その後英国、米国、日本など海外で学んだ。1971年から72年、ロンドン大学のコンピューターサイエンス研究所で学んだこともある。
大学教員や、1970年後半から80年代にかけては、金融・国家計画省、外務省で働いた経験を持つ。軍が支配力を強めたのに伴い、官職を退いた。
(MizzimaよりJMSA抜粋翻訳)
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