2017年2月1日水曜日

ミャンマーのニュース(2017年2月1日)

ミャンマーの政商 平和プロセスのため1090万ドル拠出

ミャンマー国内トップの実業家たちが、現政権が推進する平和プロセスのために1090万ドル(約12億5490万円)の資金を拠出する。

ミャンマー軍事政権時代の重鎮シュエマン氏と密接な関係を持つことで有名な実業家、ゼイカバー社のキンシュエ会長は、ラジオ・フリー・アジアとのテレビインタビューで、「実業家たちが1090万ドル(約12億5490万円)を集め拠出するのは、アウンサンスーチー氏が行う平和プロセスが国内紛争を終結させ、国家和解をすすめることができると信じているからだ」と語った。

キンシュエ会長によると、アウンサンスーチー氏が面会した際、同氏に「外国の援助国から平和のために多額の貢献をしてもらっているが、国内からの貢献はない。ミャンマー国民からも貢献があるとよい」と話したという。

ゼイカバー社は、建築・通信分野関連のミャンマーの複合企業である。土地を買い占める企業としても有名だ。軍事政権と強いつながりがあることから、アメリカがビジネスを禁止した企業のひとつでもある。

キンシュエ氏は「国家平和に向けてミャンマー国民の貢献を示すのは良いアイデアだと思った。スーチー氏は2月中旬に寄付を受け取り、その後、寄付について正式に発表するだろう」と述べた。

(Radio Free AsiaよりJMSA抜粋・翻訳)


ハチミツ価格が上昇、増えるミャンマーの養蜂家

世界13カ国(注)の政府と三菱商事が出資する基金を使用した事業により、ミャンマーで養蜂家が増えハチミツ生産量が伸びている。

数年前までシャン州の農民は野生ミツバチに無関心だった。かつては零細農家で、現在100巣箱を所有するゾーミョーテイン養蜂家は「昔は蜂の幼虫を食べ、森のミツバチの巣を壊してハチミツを採取した。訓練コースに参加した後、ミツバチが利益の上がる昆虫だということに気が付いた。昨年は副収入として1000ドル(約11万5000円)稼ぐことができた」と述べた。

訓練コースとは、2013年に開始されたプラン・ビー(ミツバチ計画)プロジェクトの一部で、NGO団体TAGが実施している。同プロジェクトでは、農民への訓練後に巣箱を提供するほか、ミャンマーのハチミツ市場開拓支援も行う。ミャンマー農業省下の養蜂エンタープライズと共同で実施されており、対象はシャン州20村500人の農民だ。

プロジェクトに出資しているのは、暮らしと食品の安全トラスト基金(LIFT)。貧困削減を目的とし、13か国の政府と1企業(三菱商事株式会社)の支援で設立された。

養蜂がもたらすメリットは多くある。付加価値が高いハチミツを生産でき、花粉を運ぶミツバチによる農業に貢献し、巣箱から蜜蝋を採取しロウソクを製造できる。養蜂は広い場所を必要としないため、土地を持たない家族も始めることができる。

TAGの推計では、ハチミツ生産により10万人以上が副収入を得ることができたという。

政府系の養蜂エンタープライズによると、2016年にミャンマーで登録された養蜂家数は950人で合計15万巣箱が所有されている。ハチミツ4500トンのうち4分の3が、主にアジア諸国に輸出された。養蜂家と巣箱の数は過去3年間で2倍に増えた。

ミャンマーはハチミツ生産拡大への潜在力が高い。ただし、アメリカなど世界の市場を目指すには、衛生・加工水準の改善と、近代的な設備が必要である。

日本やタイ、アメリカ合衆国へハチミツを輸出するシュエ・パン・ハチミツ生産社のナインウー経営者は、「ミャンマー産ハチミツは良質だが、外国の商社は利益を得るために安い値段のハチミツを好む。ミャンマーはベトナムと価格競争になっている」と述べた。

(注)LITE公式ウェブサイトによると、13カ国の政府とは、オーストラリア、デンマーク、EU、フランス、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ニュージーランド、スウェーデン、スイス、イギリス、アメリカ合衆国。

(Democratic Voice of BurmaよりJMSA抜粋・翻訳)


第一交通産業 ミャンマーでウナギの養殖

ミャンマーのアナワ・デヴィ漁業&総合貿易社(アナワ社)と日本の第一交通産業株式会社は、ウナギ養殖について合弁会社設立にむけた覚書を交わした。アナワ社のトーナンダーティン会長によると、「ミャンマー人もウナギは食べるが、今まで国内で商業的に養殖されたことはない」という。

日本のタクシー会社第一交通産業は、当プロジェクトに100万ドル(約1億1512万円)を出資する。アナワ社は土地の提供、調査の実施、そして基礎的なインフラを整備する。同事業はヤンゴンのダラ郡区にある1ヘクタールの土地で始められる。

(IrrawaddyよりJMSA抜粋・翻訳)

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