ミャンマービジネス概観報告書が発表
2017年2月9日、計画財務省と国連開発計画はミャンマーのビジネス概観報告書を発表した。
報告書の根拠となるミャンマービジネス調査は、ミャンマー中央統計機構と国連開発計画(UNDP)が2015年に共同実施した。調査対象は国内1万5000企業ならびに、製造業、貿易業、サービス業の代表者12万6000人以上。今までに実施されたビジネス調査の中で、最も包括的な報告書である。
調査結果によると、ミャンマーの民間セクターは多様性が少なく、生産性が低い。従業員10人以下の小規模ビジネスが大多数を占める。起業家数は1000人中2.46人であり、アジア太平洋地域の発展途上国の平均9人と比べて少ない。全企業の3分の1がヤンゴンとマンダレーに集中し、創立4年以下の企業が全企業の17%を占めている。
製造業分野では、食品、飲料、タバコ生産に携わる企業が圧倒的多数である。サービス分野でも、半数以上の企業が食品・飲料関係。調査によると、これら食品・飲料サービス分野の労働者の給与が最も低く、労働時間は最長だ。給与が最も高いのは、専門性の高い科学者や技術者であることがわかった。
調査結果には、ミャンマービジネスの特徴だけでなく、労働者データや付加価値指標、労働者生産性という経済指標も含まれており、ミャンマーの民間企業が直面する問題が明らかにされている。報告書を活用した、事実に基づく政策策定や経済開発が期待されている。
(Mizzima、IrrawaddyよりJMSA抜粋・翻訳)
ミャンマー政府、国連人権報告書を受け、北部ラカイン州に調査団を派遣
ミャンマー外務省は、2月8日、治安部隊が北部ラカイン州に住むイスラム教ロヒンギャに深刻な人権侵害を行ったとする国連人権高等弁務官事務所の報告書を受け、事実調査を実施すると発表した。外務省は声明で「虐待や暴力の証拠があるならば、政府は必要な手立てをとる。報告書にある申し立ては深刻であり、深く懸念している」と述べた。
国連人権高等弁務官事務所が2月3日に発表した報告書には、バングラデシュに避難している200人以上のロヒンジャ難民へのインタビューを根拠に、北部ラカイン州の国境付近で2016年10月に行われた軍隊の活動は「民族浄化に近いものがある」としている。殺人、拷問、放火、レイプ事件の例が報告されている。
ミャンマー政府は、すでにミンスエ副大統領が率いる調査委員会を組織し、事実関係を調査していた。同委員会が2017年1月に発表した中間報告書では、ロヒンギャに対する殺人や宗教的迫害事案は見つからなかったとしていた。国連人権高等弁務官事務所は、ミンスエ副大統領が率いる調査委員会の出した結果を不服としている。
ミャンマー外務省は「必要な調査を実施してから完全な報告書を作成する」と声明で述べ、2月10日、国連報告書に記載された人権侵害に特化した新たな事実調査団を、6日間の日程でラカイン州マウンドーに派遣した。ミンスエ副大統領は日程調整がつかないという理由でこの調査団には加わっていない。
(Radio Free Asia、MizzimaよりJMSA抜粋・翻訳)
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