警察にも「不服従運動」広がる
ミャンマー全土では国軍に対する「不服従運動(CDM)」デモで、これまでにおよそ50人もの死者が出ている。
軍部がデモの鎮圧を強化する一方、警察からも「不服従運動」に参加する者が相次いでいる。
現役のヤンゴン市警察幹部ティンミントゥン氏(54歳)は動画で「現在、警察という組織全体が国軍によって悪用されている。私はそれに加担したくない」と、CDM運動を支持する姿勢を表明した。
警察学校を終えたばかりの警官、チョーリンオー氏も3月2日にフェイスブックで「何もしないと後悔する。市民に尽くしてこその警官だ」とつづり、同僚2人と共にデモに数度参加した。しかし、現在は当局の捜索対象となり姿を隠している。
カレン州では、CDM運動に参加した警官12人が反政府組織「カレン民族同盟」に身を寄せたと報じられた。
ミャンマーの警察規範において、職務放棄は3年以下の懲罰を受けるリスクがある。それでも「軍の命令だとしても市民に暴力を振るいたくない」として、各地でCDM運動に参加した警官はこれまでに100人を超える。
政治犯支援協会(AAPP)によると、これまでに3人の警官が職務放棄の罪で拘束された。
こうした中、昨年の総選挙で当選した「国民民主連盟(NLD)」議員たちが中心となって創設された「連邦議会代表委員会(CRPH)」は国軍への対決姿勢を強めており、3月7日(3月8日の午前12時)を期限として、CDM運動に賛同しない政府職員は市民の声に耳を貸さない者とみなすと通告した。
(2021年3月4日付けIrrawaddy記事より要約)
ミャンマー国連大使解任、新大使は辞任で抗議
ミャンマー国軍は、軍に対する抗議演説を行ったチョーモートゥン国連大使を解任し、次席大使のティンマウンナイン氏を新大使に任命した。
しかし、国連報道官は3月4日、ミャンマー国連代表部から「ティンマウンナイン氏が新大使職の辞任を表明した上、同職を務めるのはチョーモートゥン氏であると述べた」という内容の通知を受けたことを明らかにした。
チョーモートゥン氏が「解任は違法であり、自分は依然として国連大使である」と訴える書簡を国連に宛てる一方、ミャンマー外務省は同氏の解任と次席大使の任命を通達する書簡を国連に送っている。
どちらに正当性があるかについて、国連は信任状委員会で協議し、最終的には国連総会で決定する予定だ。
(2021年3月5日付けMizzima記事より要約)
0 件のコメント:
コメントを投稿