ラカイン州:元国軍兵士、イスラム教徒への残虐行為を告白か
東南アジアに拠点を置く国際的な人権団体「フォーティファイ・ライツ」は9月8日、イスラム教徒に対する軍の残虐行為に加担したことを認めたミャンマー国軍元兵士2人が国際刑事裁判所(ICC)へ身柄を移送された、との声明を発表した。
同団体によると、この元兵士2人は、2017年に実施されたラカイン州での軍事作戦に参加したが、2人はその後、軍から脱走し、反政府武装組織「アラカン軍(AA)」に拘束された。AAは7月8日と7月23日、軍部の組織的な暴力行為に加担したことを自白する2人の様子を撮影したとされる。
この動画を入手したフォーティファイ・ライツは、被害者ら(生存者や目撃者)の証言や被害地域の衛星画像などとの整合性を確認するなど、内容を精査した。その上で、2人の自白に信ぴょう性があると判断し、内容を公開することを決めた。
フォーティファイ・ライツによると、自白した元兵士の一人、ミョーウィントゥン(33歳、第565軽歩兵大隊)はラカイン州ブディダウンでの大量虐殺や強姦などの様子について語り、もう一人のゾーナイントゥン(30歳、第353軽歩兵大隊)はマウンドーでの大量虐殺や多くの遺体を埋めたことについて語った。2人は暴力行為について、大佐を含む複数の上官による命令で、国軍の組織的な犯行であったと述べた。
ミョーウィントゥンは軍から脱走した理由について、自身も「軍で差別を受けていたため」としている。入隊も任意ではなく、カチン州の駅で寝ていたところを拘束され、強制的に入隊させられた模様。「自分が少数民族シャンニー(Shanni)の出身であったことから軍でいじめを受け、除隊を希望したが許可されなかった」と述べた。
アメリカのラジオ放送局「ラジオ・フリー・アジア(RFA)」は、ICC身柄移送についてAAに取材したところ、「ラカイン州で起きた真実を公表し、国際社会に協力するためだ」との回答を得た。一方、ミャンマー軍関係者はこの映像について、AAが強要し捏造された自白との見解を示している。
フォーティファイ・ライツは、ラカイン州で正義を確立させるため、2人の自白公開の重要性を主張。ICCに対し、2人の早急な起訴と証人保護を適用するよう求めた。
9月8日時点において、ICC、ミャンマー軍、ミャンマー政府による公式発表はない。
(2020年9月8日付けRadio Free Asia記事より要約)
電力部門に対する外国直接投資の割合顕著
ミャンマーの政府機関、投資企業管理局(DICA)によると、今年度2019年10月からの10か月において、電力部門に8つの企業から計16億7000万ドル(約1773億円)を超える直接投資があった。
当該時期の外国からの直接投資(FDI)総額が約50億ドル(約5300億円)なので、他部門と比較しても電力部門への投資は圧倒的な額となっている。
(2020年9月7日付けMizzima記事より要約)
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