アジアの急成長 トップを走るミャンマー
アジア開発銀行(ADB)の『アジア経済見通し2016年』によると、2016年から2017年初頭におけるミャンマーの経済成長率は8.4%増加し、アジア太平洋地域において最も高い成長率となる見通しだ。
ミャンマーは2011年の民政移管後、政治・経済改革が進み、2012年以降毎年、GDPが6%を越える高成長を遂げた。しかし2015年、モンスーンがもたらした洪水や地滑り被害による経済損失がGDPの3%に当たる15億ドル(約1620億円)におよび、GDPの30%、全雇用の60%以上を占める農業分野に深刻な打撃を受けた。
この大災害による経済への影響が懸念されたが、衣料輸出額は28%上昇して20億ドル(約2172億円)に達し、天然ガス輸出もわずかに上昇するなど、農業分野以外では、大きな影響は見られなかった。また、主要産業である観光業では、2015年に同国を訪れた観光客数が470万人、その消費額は19%増加して21億ドル(約2280億円)に達した。
力強い経済成長が続く一方で、他のアジア諸国同様、中国の景気減速の影響や、インフレなど難しい問題に直面しており、ミャンマーは海外投資の促進など様々な経済改革を積極的に進めている。
『アジア経済見通し2016年』は、ミャンマー経済成長のリスク要因として、天然資源輸出・建設・観光産業への依存度の高さ、新政権における改革推進の取り組み、気象災害に対する脆弱性などを指摘しつつも、同国経済の先行きは明るいと判断している。
(Asian Development Bankより JMSA抜粋翻訳)
ティンチョー大統領 政治犯83人に特赦
ティンチョー大統領は、ミャンマーの新年祝賀に際し「国民融和と心の平和」を目的として、政治犯83名の恩赦を実施した。関係当局が4月17日、明らかにした。
氏名を伏せることを条件に刑務所当局者がロイター通信に伝えたところによると、今回特赦となった政治犯は人権団体の活動家だという。また「軍の化学兵器工場と疑われていた工場について報道し、2014年に10年の重労働を課せられたジャーナリスト4人とユニティージャーナル紙の役員も含まれている」と語った。
4月1日に発足した、アウンサンスチー氏が党首を務める国民民主連盟(NLD)政権は、発足後、政治犯とされていた282人に対し、釈放や告訴の取り下げを行っている。
前政権下で告訴されている、もしくは服役中の政治犯は、現在数百名残されている。
(DVD/Reuters よりJMSA抜粋翻訳)
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