ミャンマー軍が西部ラカイン州マウンドー郡区インディン村でイスラム教徒10人を殺害したと認めたことをうけ、アウンサンスーチー国家顧問は「国軍が自らの行いに責任を持ち始めたことに励まされる」と述べると同時に、罪を犯した人へ速やかな対処を行うと述べた。
アウンサンスーチー国家顧問は、1月12日に行われた河野太郎外相との共同記者会見で「インディン村での殺害事件をミャンマー軍が調査し、責任の所在を明らかにしたのは重要な一歩だ。ついにミャンマーは自らの法律に基づき責任をとる国家となった」と語った。
国軍はこれまで、ラカイン州問題について、治安部隊は一切罪を犯していないという立場を取り続けていた。
ミャンマーを訪問していた河野外相は、ラカイン州の発展のためには、ラカイン州の人々が直面する問題の根幹を解決することが何よりも重要だ」と述べた。
世界各地の人権問題について調査し、国際機関の諮問機関であるNGO国際法律家委員会は、報告書「ミャンマーでの広範な人権侵害について正義を獲得するために」を1月17日に発表。国軍が何十年にわたりあらゆる分野で犯してきた広範な人権侵害について、ミャンマー政府は免責せず具体的な行動をとるべきだと主張している。
(DVB、Irrawaddy、MizzimaよりJMSA抜粋・翻訳)
★ミャンマー警察、ラカイン州で仏教徒に発砲、7人が死亡
ミャンマー警察は1月17日、ラカイン州の役所でラカイン王記念式典中止の反対活動をしていたラカイン族仏教徒らに発砲し、7人が死亡、12人が負傷したと発表した。
1月16日、ラカイン地域に君臨したアラカン王国が滅亡後233年の式典が執り行われる予定で、旧王都ミャウーに仏教徒5000人が集まっていた。しかし当局が「平和な集会・平和なデモ行進に関する法律」を理由に式典を禁止したため、人々は街にでてデモ行進をしていた。
アウンサンスーチー国家顧問は1月18日、同衝突で死亡、負傷した人民と警察に深い哀悼の意を表明し、法を犯した者への対応と法に則った地域の安定を目指していくと述べた。
「なお、この式典前日の1月15日にラカイン州ヤテーダウン郡で、ラカインの現状に関して、州の独立志向を含めたスピーチを行った人民院議員でアラカン国民政党(ANP)前党首エイマウン博士は、中止された式典に参加予定だった。彼は1月15日のスピーチ後、国家安全を乱す人々とのつながりがあるとして警察に逮捕されている。
(Mizzima、Global New Light of Myanmar、Eleven Myanmar、チューモンよりJMSA抜粋・翻訳)
★カチン州の村、中国企業の土地利用を拒否
ミャンマー北部カチン州のミッチーナ郡区ターロンジー村の村人らは、村から半径5キロメートル以内の土地を中国企業に売却、賃借しないという決定をした。
ターロンジー村では中国企業が既に何千エイカーの土地、森、イラワジ川沿いの牧草地を取得し、バナナをプランテーション栽培している。
同村の長老の一人は「私たちは村から5キロ以内の土地は村所有の土地にすると決めた。土地接収問題の解決のために団体を組織していく。この決定は6地区、3村と村の長老や僧侶から支持されている。ユワティッ村では空地や牧草地がなくなった。村人間では土地問題も起こっている。当局が問題を解決しないので、私たちは政府に反対意見を出すに至り、その準備をしている」と述べた。
(Eleven MyanmarよりJMSA抜粋・翻訳)
★バングラデシュからミャンマーへの帰還開始へ
ミャンマーとバングラデシュが2017年11月23日に交わした同意に基づき、ラカイン州からバングラデシュに避難しているミャンマー居住者の帰還が2018年1月23日に開始される。
ミャンマー外務省によると、最初に帰還するのは1200人強の避難民。ミャンマー側で2カ所の帰還キャンプ、バングラデシュ側には5カ所のキャンプが設けられる。
両国政府の代表者から成る作業部会が同帰還プロセスを進めており、既にイスラム教徒750人、ヒンドゥー教徒508人の帰還申請と検討が完了している。
(Global New Light of Myanmar、IrrawaddyよりJMSA抜粋・翻訳)
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