2016年2月4日木曜日

ミャンマーのニュース(2016年2月4日)

テインセイン大統領 次期政権との協調表明

テインセイン大統領は1月27日、連邦議会で演説を行い、ミャンマー民主化の基盤作りを推し進めた現政権の功績を評価するとともに、さらなる国の平和と発展に向け、新政権に協調する考えであることを誓った。

演説では、現政権の行った経済、教育、福祉、メディア、人権問題など多岐に渡る改革と成果を具体的に織り込み、高く評価するとともに、現政権で築き上げた民主化の基礎に基づき、新政権が更なる民主化に取り組むことを期待し、協調することを呼びかけた。

大統領は「この5年間、平和と安定の回復を目指しすべての政策を推し進めてきた。多くの勢力が政治プロセスに参加できるシステムの実現、国民の社会的・経済的地位の向上、少数民族への理解促進など、確実に実行してきた」と述べた。

また「選挙でどの党が勝利するは考えていなかった。私個人や連邦団結発展党(USDP)の勝利を願うことよりも、ミャンマーの繁栄こそ我々の希望だ。個人や組織の利益よりも遥かに崇高なものだ。民主化を推し進め、国を豊かにすることが重要だ」と語った。

大統領は「民主化政策を進めるなかで、紛争や対立など難しい局面もあったが、民主化プロセスを何とか推し進め、過去の状況に退行することはなかった」と評価した。

「ミャンマーが民主化への移行を開始した時期に、中東アラブ諸国で民主化のうねりが起こった。しかし過去5年、アラブ諸国では混乱が続き、民主化という当初のゴールからどんどん遠ざかっている」と“アラブの春”を引き合いに、テインセイン大統領はこれまでの政権運営に自信を示した。

そして「2010年選挙は、民主化への最初の一歩。2015年選挙は前進の一歩だった」と述べると同時に、新政権へのスムーズな政権移行を誓った。

大統領は最後に「新政府および議会が、この国のさらなる平和と発展を実現することを望む。国民の健康と、兄弟姉妹であるすべての少数民族の人々が、国のため協力し歩んでいくことを心から願う。幸運を祈ります」とのべ、演説を終えた。

(The Grobal New Light of Myanmar よりJMSA抜粋翻訳)


ミャンマー下院議長 国民民主連盟ウィンミン氏に決定

2016年2月1日、11月の総選挙で選出された議員で構成される、新たな国会が召集された。下院議長には国民民主連盟(NLD)のウィンミン国会議員が、副議長には連邦団結発展党(USDP)のT・クンミャッ議員が選出された。

ウィンミン議長は「下院議長に任命されたことを感謝するとともに、光栄に思う。国民の基本的人権を擁護し、わが国の民主化をより強固なものとするべく、最善を尽くすことを誓う」と述べた。同氏は、ヤンゴン地方域のタムウェ選挙区の選出。1990年、2012年の選挙でも当選経験がある。

議会には、前下院議長のシュエマン元議員、前下院副議長のナンダキャウスワ新議員も出席した。ティンウーNLD副議長もオブザーバーとして同席した。

この日、議会の433議席のうち4人の議員が欠席。600人以上の国内外取材陣が同席した。

USDPのラテイウィン議員は「ミャンマーの新たな国会に参加できることを誇りに思う。この国の発展と国益のため、他党議員とも協力し尽力したい」と意欲を語った。

アラカン民族党(ANP)のバシェン氏は「国民は、少数民族が平等な権利を持つ連邦国家の構築と発展に、大きな期待を寄せている。下院議長は、今や国民の平等な権利の実現に責任がある。新国会が、国家統一を実現できるかどうかわかるだろう。どこまでできるか分からないが、私は楽観している」と述べた。

リス民族発展党(LNDP)のラマーライ議員は「少数民族の平等な権利を求める。NLDもその他の少数民族政党も平等だ」と語る。

SNLDのサイジンタン議員は「国会では今後USDPも重要な役割を果たすだろう。これまでの5年とこれからの5年は違う。我々は総選挙までは野党の立場だった。NLDはミャンマーの民主化を主導し、選挙で圧倒的勝利を収め、とうとう政権をとった。驚きだ。NLDが安定多数を確保できない場合、当初NLDと共闘することも検討したが、国民のNLD支持はゆるぎないものだった。アウンサンスーチーは民族問題に真剣に取り組んだ」とNLDの健闘を賞賛した。

新しい国会の下院議員構成は、NLD225名、USDP30名、ANPとシャン諸民族民主連盟(SNLD)が各12名、その他少数政党から13名、および軍指名議員110名。上院の議員構成は、NLD135名、USDP11名、ANP10名、その他12名と軍指名56名。

新議会は2月4日から新たに始まる。

(ElevenMyanmar/ANNよりJMSA抜粋翻訳)

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