総選挙:与党圧勝も野党納得せず
11月8日にミャンマーで総選挙が行われ、与党NLD(国民民主連盟)が圧勝したが、選挙運営の正当性に問題があったとする野党側の反発が続いている。
過去の総選挙を振り返ってみると、2010年選挙後の不服申立て件数は29件、2015年は45件だった。
今回は軍系野党USDP(連邦団結発展党)だけで数百件もの不服を選挙管理委員会に申し立てている。
USDP広報官によると、今回の選挙で起きたとされる違反や過失の多くは二重投票や投票用紙の偽造だという。また、同氏は「全ての違反ついて独自調査も行なっている」と述べた。
(2020年11月21日付けMizzima記事より要約)
ラカイン州民族紛争:小康状態も政治対話なければ戦闘拡大の恐れ
紛争地の避難民支援を行うラカイン州の6つの団体で構成された統括組織「アラカン人道問題調整チーム(Arakan Humanitarian Coordination Team=AHCT)」は、総選挙が終わった今、状況は落ち着いているものの、政治的テコ入れが無ければ民族紛争が再度悪化する危険性があるとして、警鐘を鳴らした。
AHCT幹部のチョーサンライン氏は「現在、ラカイン州北部での戦闘状況は縮小傾向にある。しかし、それは、総選挙が行われたことと、これまでに蓄積された疲弊感による一時的なものと思われる。民族紛争の解決を目的とした政治的対話がない限り、さらなる戦闘が起きるだろう」と、戦闘拡大の可能性を危惧した。
(2020年11月20日付けMizzima記事より要約)