ミャンマー2020年の課題
ミャンマー国民は、2020年が平和、繁栄、幸福がもたらされる節目の年となることを期待している。そのために、抱えている多くの課題に取り組まねばならない。
今年の大きなイベントの一つとして、民政移管されてから2度目の総選挙が行われる(投票日の正式発表はされていないが、11月実施との見方あり)
今回の選挙が新たな悪循環を生み出すようなものではなく、自由かつ公平に実施され、国に希望ある未来をもたらしてくれるものになることが願われる。
選挙に臨むにあたり与党・国民民主連盟(NLD)は、前回選挙(2015年)で圧勝したものの、景況感の悪化、官僚機構改革の行き詰まり、国内和平プロセスの停滞を解決できなかった現実を受け止めねばならない。国民の間に失望感が広がっているが、NLDに脅威となるライバル政党がいないのは、他に任せられる政党がいないからだ。
また、軍の権力が依然として強い。NLDは、軍の政治介入を徐々に減らしていくことを目指すというが、憲法改正に取り組んでも議席の4分の1は軍で占められているため、改正案が提出されても阻止される現状がある。
さらに大きな懸念として、ラカイン州問題がある。数ある少数民族と軍の関係の中でも特にラカイン州での衝突は国の安全保障を揺るがしかねない。資源豊富な同州に再び平和をもたらすために、政府は過去の政策が誤りであったことを認め、アラカン族が訴える正義と平等を尊重しなければならない。加えて、バングラデシュに逃れたイスラム教徒難民の処遇についても取り組まねばならない。
国内課題だけでなく、国際関係も注視しなければならない。ミャンマーはその地理的重要性から、中国とインド、中国と日本といった大国の地政学的影響力争いの渦中にある。特に中国の影響力の高まりを懸念する欧米諸国もミャンマーに秋波を送っている。こうした影響力争いはミャンマーの国益につながるが、慎重にそれぞれの国との関係を構築していく必要がある。何より自国の主権と独立性を守らねばならない。
(2020年1月日付けIrrawaddy記事よりJMSAが要約)
独立記念日:ヤンゴンで第72回式典開催
2020年1月4日早朝、ヤンゴンはマハバンドゥーラ公園の独立記念塔前で第72回独立記念式典が開催された。
ミャンマーが植民地支配から解放された朝4時20分に国旗が掲揚され、4時25分にピョーミンテイン・ヤンゴン管区首相が儀仗隊とともに国旗に敬礼した。
(2020年1月4日付けGlobal New Light to Myanmar記事よりJMSAが要約)
ミャンマー総人口5445万人
労働・入国管理・人口統計省によると、2020年1月1日時点におけるミャンマーの総人口は5445万人であることが分かった。
2019年4月1日の国勢調査では5410万だったので、およそ30万人の増加となった。
(2020年1月2日付けMizzima記事よりJMSAが要約)